緊急です!
今般WIMAのコンデンサ「MKS-2」の0.22μFの内部構造が根本的に変わり、それに伴って音質傾向が大きく変わった。
ファンタム式パナ改マイクやShinのマイクはごく少ない部品で回路構成しております。
それだけに、部品1つ1つの選択はすぐ音質に響いてきます。
コンデンサは決定的です。
従来よりこれは流通・販売を含めてあらゆる場で「メタライズド・ポリエステル型」として売られ、それは誰も疑わなかった。
ところがやや違っていて「実はfilm/foil型」であったという実態を公表してきた。
http://www.wima.com/EN/products_pcm5.htm つまりウソだったのだ。
WIMA社に告ぐ!
MKS-2 0.22μF、「こんどは本モノです」と白状されても困る、こういう安易さを許さないのが「ドイツ人魂」でありドイツの誇りだという事を世界中の技術者は知っている。
従来品の生産を続け、流通・販売を含めたすべての顧客に説明・謝罪する義務が貴社にはある。
同時に新型コンデンサの全品回収をただちに実施せよ、部品メーカーとして責任ある行動を私は日本から最後まで見届けます。 Shin
(本件のドイツ語翻訳できる日本人の方、下のメール窓よりご連絡ください Shin)
新型といわれるMKS-2の0.22μFは一口に言ってナローレンジになり、従来より線の細い音に変わった。
「繊細」と言い換えることもできるので好みの分かれるところです。
(WIMA MKS-2 0.22μF従来型/新型の外観)
左:従来品 右:新型
(WIMA MKS-2 従来品)
高音質の定番として評価が高く。3年前fetⅠ で使用した中域(700HZ)鳴きの大きいAVX社製(米国)からWIMA MKS2(独)に変更した、これで音創りしたfetⅡ 以来現在に至るまで多くのファンに愛されてきたリーズナブルで高品質なコンデンサの代表である。
Shinの提唱である「ファンタム式パナ改マイク」の音であり、その原型である「Linwitz-Mod=パナ改」の提唱者であるSiegfried Linkwitz氏 の求めてきた方向性の音でもあるとも確信する。
(WIMA MKS-2 新型)
重心がオクターブ上に上がり、中域の膨張感などAVX社の場合に似たクセが気になる
どちらがいいかは別として、同一型式部品の構造・方式変更はご法度です。
WIMAのMKS-2 0.22μFは「メタライズド・ポリエステルコンデンサ」と、過去・現在にわたって流通、販売側含めてあらゆる場に表記しているので買う側も何も疑うことなくそれを信じていた。
同一コンデンサの構造・方式が変わり、「音が変わる」という前代未聞の事態にオロオロしても始まらないので同一音のコンデンサ探しに集中した。
なぜならばこんな時に旧バージョンを買い集めに走ってもたかが知れている。
Shinは旧型の買い集めはそこそこに、切り替え可能な同一音のコンデンサ探しを急いだ、それは読者の皆様への最低限の責任だからです。
今回テストした各種コンデンサ
ファンタム式パナ改マイクをブレッドボードに組み、コンデンサを差し替えテスト
昨年、LZ-1の音決めの時もコンデンサの評価をおこなっていますのでこちらも参考になると思います。この記事中にあります。
◎ただし使用部分及び回路の違いもある為あくまでもご参考まで。
→ http://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11348621192.html
WIMA MKS-4(50円):
音色的には問題なく従来のMKS-2と同様だが外形が1ピッチ(2.5mm)分長いのでmeasurement-fetⅡ・LZ系機種などでは実装不可能である。
実装上の問題を除けば置き換えるべきコンデンサの第一候補である。
指月 VF63Z224JAB(60円):
国産の名門である。やや重心が上がるが、ワイドレンジ感が出る。
ルビコン 50F2D273J(10数円) :
平板な感じで主張のない音、ダイナミックレンジも当然小さく感じる。
SIMENS MKT 63V0.22(60円) :
解像度・まろやかさ共に好ましい、音色的にも実装サイズの問題もクリアできるのでWIMA MKS-2従来型と「完全互換できる」と判断、但し安定供給に不安があることと入手先は限定されるであろう。
Shinは秋葉原 桜屋電気で購入。
マルツパーツ PCMT36771224(35円):
(ニッセイAPSに形状が良く似ている)ワイドレンジで好ましく、甘い低域も良いが全体に低域偏重である。
ムラタ 積層セラ(20円):
なぜかこのコンデンサだけグンと音が奥に引っ込んで聴こえ、質の悪いコンデンサをつかまされた印象。
ニッセイ MTF(160円):
全帯域にわたって解像度が高く好ましい、中低域の甘さは薄いがよりワイドレンジである。価格はかなり高いが安定供給可能なこのコンデンサは良い。(OFC使用)
ニッセイ MMT(60円):
マルツのPCMTとほぼ同一傾向である。
パナソニック ECQV(60円):
重心がやや上に上がり高域まで伸びて解像度は良い、中低域の甘さに欠ける、(MKS-2の代替として期待していたがちょっと無理だ)
星日 タンタルコン TBM1H224BECB :
解像度の悪さ、「ドロン」とした低域は好ましくない。
他、レーダーシュタイン(ERO)を期待したが対象となりうるコンデンサは存在しない。
☆☆この記事は状況の変化により書き換えの可能性があります、そのことをお許しください。
(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、measurement-fetⅡ・LZ-Ⅱ・LZGなど、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください Shin
モノ作り日本もっと元気出せ!
【おことわり】
★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。
★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。
★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。
★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。
ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp