新年おめでとうございます
ことしの抱負
「周回遅れ技術は最先端を凌駕するパワーを持つ」
マイクロホンは未だ発展途上の音響デバイスだと思っています。
先人のやり残した仕事がそこかしこに散らばっている、発想さえ変えればさらに切り開く未来がある。
そんな可能性探しの旅はことしも続きます。
あれから2年、このブログ記事が震源となり、「AMAZONの中華製コンデンサマイク改造」がブレイク、爆発的に想像を絶する大量のマイクが買い求められ、一時はマーケットプレイス業者が軒並み在庫切れを起こすなど貴重な経験でした。
それは海外・世界を巻き込んだ激震であったようで、それはYOUTUBEから飛び火したと推測。
「激安中華マイク」改造ブームの余波は2年経った現在もなお続いています。
そのYoutube音源へどうぞ (ヘッドホンでおたしかめください)https://www.youtube.com/watch?v=xWYjaKBuzXI
それはECMの”次元を超えた可能性” を見せつけることとなり、マイクロホンメーカーとユーザーには「寝耳に水」的なショックを与えてきたと聞いている。
そして既存の「サイドアドレスコンデンサマイク」の中で中途半端な機種すべてを駆逐する勢いを見せ、マイクメーカーの商品企画と販売店の姿勢を正す特効薬となった。
また、ここ2年、アマチュア無線集団「音創り研究会」とのコラボは会にとっても私の研究にとってもシナジーとなってきたのではないかと感じます。
ところでマイクロホン開発者がやり残した仕事とはなんだろう
【リボンマイク】・・・ネオジ磁石で復権を果たした、そして
「エンボスリボン」として一昨年発表したShinオリジナル方式はリボンマイクの泣き所であったダイアフラム(リボン箔)の伸び及びショックに対するひ弱さ、厚さがたった1.8ミクロンアルミリボンであるが疑似ハニカム構造に特殊成型することによってリボン強度を飛躍的に改善させた。
そして従来型コルゲーション・リボン型との同一音実現、完全互換に成功しました。
これは量産メーカーには真似のできないリボンマイク方式であり、その機械成形ダイアフラム方式とは一線を画す存在、この方式はハンドメイドだけでなく既存リボンマイクの換装への応用でも「Shin方式」として良い結果を得ています、この方式の普及には力を注ぎたい。
【コンデンサマイク】
・・・「ECM=100円マイク」という風評被害打破・地位向上だけが課題だ
まずECMに力を与える方が先だ、DCバイアス型の見直しはさらに先でいい。
1. Shinオリジナルである「ファンタム式パナ改マイク」の優位性はこの8年間あらゆる場で証明されてきた。
手作りコンデンサマイクとしては異例と言うしかない。
回路的にも手を加えることなく手元に残る名カプセル、秋月電子販売のパナソニック「WM-61A」は本物の手作りマイクのために最後まで有効に使いたい。
ブレないロングランマイクには何かがある。
8年間ロングランのfetⅡ
超小形マイクらしからぬ自然で重厚な音と超ローノイズにド肝を抜かされる。
2. DCバイアスコンデンサマイク、ECMと並べた場合、その諸性能の優位性よりも「DCバイアス型信仰」と「ECM安物論」がまだまだ根深い。
ECMの「100円マイク」からの脱却と指向性・大口径化による地位向上こそが決め手であり、基本性能の優劣を語る時代は既に遠く過ぎ去った。
このネジレた問題の根源的にはECM(エレクトレットコンデンサマイク)の発明者である「SONY」自身その後、この方式を本気で育ててこなかったことが最大の歴史的な汚点である、と断言します。
すべてのマイクメーカーは「AMAZONショック」を目の当たりにし、真剣に受け止めている。
これからのコンデンサマイクを制するのはECM以外にはないだろう。
【クリスタルマイク】・・・よみがえれ!クリスタルマイク
「安物マイクの代表」として底辺マイクをよぎなくされてきた歴史がある。
日本国内に奇跡的に残っていたメーカー「M」のクリスタルマイク・エレメント、それを扱うなかで過去、クリスタル全盛時代にやり残した仕事のあることが除々に判明してきた。
現在なお「ロッシェル塩」のクリスタルエレメント製品製造を継続している日本のこのメーカー「M社」には最高の敬意をはらいます。
半世紀前ダイナミックマイクの急激な普及、そしてそれに続くECMの登場によりクリスタル型はマトモなマイクとして扱われることはほぼなくなったが・・・・
その後「セラミック型」という「圧電ブザーのセラミック100円素子」とゴチャゴチャにされ、わけがわからない状態の中、マイクの歴史から放逐・消し去られたが・・・
そこはどっこい、この長所を活かした(米)ASTATIC社と(独)HOHNER社により2000年台、つい最近まで現行機種として販売され続けることができていた。
あらためてこのクリスタルマイク・エレメントは使い方次第で既存のダイナミック型、コンデンサ型同等のパフォーマンスをShin自身感じている、ウソではない。
【その他】
コヒーラ検波器の現代的な驚くべき可能性の検証
これはアナログ検波器などではなく「0」「1」判断する個体デジタルセンサーなのだ。
130年前の周回遅れ最先端センサーの初夢を・・・・・
本年もよろしくお願いします
ShinさんのPA工作室 Shin
(お知らせ)
fetⅡ、fet(Ⅱi)、fet3 など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品となった秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作)
モノ作り日本もっと元気出せ!
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ShinさんのPA工作室 管理人
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