5年前、固有鳴き対策をおこなった:大口径?コンデンサマイク C-1 に「活!」の記事を書きBEHRINGER のこのマイクを改造チューニングしたことがあります。
(前編)1145: http://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11067431959.html
(後編)1146: http://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11068067288.html として書きましたが中途半端になっているのを思い出しました。
時は流れすでにBEHRINGER C-1に「大口径」という表現はメーカーHPに残るのみ、成田でも消され、値段は2倍以上となった。
いまや「激安」とは言えなくなったが中身だけは変わらず。
もはやアマゾンの2,380円のマイクと比べてさえ何のとりえもないマイクになってしまっているか、と思う一方この数年間に膨大な本数が普及されていると聞く。
5年前の記事では保留事項になっていますが、あの盛大なノイズと違和感のある音色さえ改善できたらとりあえず多くの方が救われる。
もう一度調べることにした。
この比較録音をおこなった際、C-1のあまりにも劣悪な音質にいまさらながら驚いたので「ダメマイク」の見本としてこの録音を加えたが説得力は抜群だ。
https://www.youtube.com/watch?v=xWYjaKBuzXI
1.盛大な「サーノイズ」は何だ?
2.アナウンス音が腑抜けで変な音、これは何だ。
3.気になる赤LEDはなんのために必要なのか?
この3点にスポットをあてて解明することにした。
(結果わかったこと) : LEDから出る盛大なノイズで音を汚している
: カプセル~FET結合コンデンサ「円盤型セラコン」が「変な音」の主な原因だった。
: 赤色LEDを1.7Vツェナーダイオード代替として何とECM電源の安定化に使っていた。
(原因がわかれば対策は終わったようなもの)
LEDを撤去、1.1~1.2kΩ1/4W金属皮膜抵抗と交換。
この作業で高抵抗、510MΩの裏パターン付近は絶対素手で触れないようご注意。
カプセル結合コンデンサ(470PF)の撤去・直結
(セロハンテープを少しづつ切ってふさぐとすぐわかります)
ECMカプセルのバッフル穴は全部ふさいだほうが俄然良くなります。
(作業)
ごく簡単な作業です。
取り外したLEDとセラコン(まともな製品ならこんなパーツは使わない)
(結果)
「サー」ノイズは大きく減少、シワクチャ紙の向こうからしゃべった位相ズレのようなシオれた音は消滅。
ストレートな「カラッとした音」に変わった。(48V時全電流2.3mA)
低域の足りなさはカプセルの能力、あきらめるしかありません。
(ところで)
ハッキリ言います、このマイク5,980円でしたっけ?
設計不良のカタマリのようなこのマイク、ここまで改善しても音質グレードは上に記した程度、これ以上手をかけても意味ナシ、これで使えなければ廃棄ですね。
じゃー「C-3」だったら?
もうやめておきましょう、改造した2,380円のAMAZON超激安中華マイクの足元にも及びません、時のながれです。
終了、お疲れさまでした。
以上
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