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Channel: ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)
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PR: 合法といって売られる薬物の怖さをご存じ?-政府広報

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実は麻薬や覚醒剤以上に危険なことを、あの福本伸行氏のマンガなどでご説明します。

1410 :Primo EM-154T(4φ)で極超小型ファンタム駆動マイク試作

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くるくる2 地球

「天と地を団子に丸めて手に乗せて ぐっと呑めども咽にさはらず」 曽呂利新左衛門が豊臣秀吉の酒席で大きい物を詠んだものだ。

こんどは「小さい物を詠め」と・・・・・これも新左衛門が勝ってほうびを戴いた。


「蟻の子の流す涙の中島で 砂子を取りて千々に砕かん」


若葉1991年 NHK技研と共同開発のたった4mm径「サンケン COS-11」がその構造と共に発表されました。


TV、アナウンス・スピーチ用のマイクとしてあの武器のような無骨なRCAのBK5(リボン型)の代替として優秀なピンマイクが必要に迫られていました。

長手方向に長方形のダイヤフラムは独創的であった。



本来トーク用ですが自分でも初めて使用したときは、このサイズからは想像もつかないワイドレンジな高音質にド肝を抜きました。


素直な音質は音楽録音家にもウケましたが値段がかなり高いのでパナ改DPA 406×シリーズの方が支持されました。


最近、その4φで音の良いカプセルが入手できたので早速こしらえたのがこのマイクロホンです。





上のデータ通りカプセルはPrimo製、4φの「EM-154T」 です。





発表データを見ると「携帯電話、ビデオカメラ・・・」などの用途が書かれているが、試聴してみて驚いた、WM-61Aと非常に似た印象の音だ。


ただあまりにも小さいのでGNDパターンをえぐって行うソースフォロワ3線式改造まるで「米粒に仏様を彫るような」・・・しかしここには確かな小宇宙が感じられた。

 やるしかないでしょう、目が点になるような年齢不相応な作業、こういうのは勢いさえあれば何とかなるものだ。


(しかし半田ゴテも800円の白光30W 「RED」の限界を感ずる、さりとて15Wクラスじゃ他に使い道がない)



試みたソースフォロワ・三線式改造(プリ改?)


は出たものの極端に感度が低くS/Nの低さはどうも不自然だ、ルーペで熟視するも、テスターをあてるも異常個所は見当たらない。

もう1本試したいがサンプル・カプセルがもうないのであきらめざるを得ませんでした。





しかし無骨ながらCOS-11とほぼ同一サイズのマイクロホンとして写真のようなマイクロホンの試作ができあがった。


Shinのマイクロホンにはめずらしい「ソース接地・ドレイン出力」です。


音を聴いただけなら「ファンタム式パナ改です」と云っても分からないかもしれない、そんな音です。





外径4.3φでした、まあ4φということで・・・・・・


ケーブルはモガミの非網組ケーブルである「2901」を使用しました。

https://www.google.co.jp/search?q=mogami+2901&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=hj0wU7nYIM7PkwXhlIGgAw&ved=0CEEQsAQ&biw=1247&bih=611


2.http://ameblo.jp/shin-aiai/archive-201202.html

定番の「3031」の2.8φに対し1.7φで強度の高い細い優秀なケーブルです。


※ただしあまりにも細いので3φの熱収縮チューブでXLRコネクタのブッシング部分を少し太くして補強してあります。



(回路図)


良く見てほしいのはECMの使い方による「正相」「逆相」の関係です。

これに無頓着では通用しません。


コンパクト好きのShinさん、「軽・薄・短・小」をキーワードに相変わらず材料探しに神出鬼没ですが曽呂利新左衛門の宇宙観から学ぶことが多いと感ずる次第。



(お知らせ)

fet V、fetⅡ、fetⅡi、fet3など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (オリジナル・パーツで製作)   (Shin)



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【おことわり】

こで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。


製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。


第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。

                             管理人(Shin)                             
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    ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします

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1411 :誰でもできる「電子レンジ・オーブン焼付け塗装法」の完成

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はがれない金属塗装「焼付け塗装」「素人には絶対無理」と塗料店で言われ納得出来ず悶々と。あれから4年・・・・・


「誰でも出来なきゃ意味がない。

されば、と成功をイメージした「無手勝流と試行錯誤」、失敗なんか当たり前。

でもちょっとでもはがれにくく出来たときは「脈アリ」・・・と大いに期待したがやっぱり剥がれた。


そんな泣き笑いの末、素人にしか出来ない焼付塗装法が完成に至りました。


思い起こすとfet-u1 黒色焼付け塗装 あれ以来必要に迫られた「はがれない金属塗装」はShinさんのこだわりとして機会あるごとにレシピを変え、塗料を変え、「黒染め」をも交えて可能性だけを求めてきました。

敬礼恥ずかしながら暗中模索の旅から只今帰還しました。


「これなら誰でもできる」という決定版です。

この間に専門業者に依頼して同様の塗装をおこなった事がありますが、そんなプロの仕事と勝負できる仕上がり(食いつき・風合い)の成功です、「食いつき」はこちらの方が上でしょう。


年月はかかりましたが、ただ「出来る」という可能性だけを信じて実験を繰り返していました。

知識もなく右往左往しましたが、結局何ひとつ専門的材料も特殊装置も使わずにここまで出来たのは奇跡かもしれません。




妻に内緒で使っている旧式の家庭用電子レンジ・オーブン。 60%ハンダは183℃で溶けますのでオーブンの温度は170℃どまりで処理する。

要は温度管理が決めてになります。




先週製作したfet-u1 の実例

「食いつき強度」は「クロスカット」という塗装界の評価基準があるそうですが、結局「マイクホルダ」の抜き差しにビクともしない食いつき強度で判断したほうが現実的だと思います。


【秘伝のレシピ】

塗装専門家から見たら笑止千万かもしれない素人ワザの執念を見てほしい。


1.ポイントは次の通りです。

(1)材料は表面処理(メッキ・塗装)をすべてキレイにはがし、地金を完全に出す。


(2)材料の地金をサンドペーパーで磨き上げる。


(3)脱脂をムラなく完全に行う、これが不完全だと塗装ムラが生じる。


(4)プライマーとして「ファインスプレー・ブラッセン」で薄く、短時間に全体を包むように材料を回転させながら行う。(決してベッタリと塗らない)



(5)乾燥が早いので20分程度経ったら重ね塗りする。


(6)まる1日乾燥させる。(匂いが抜ければ室内でも良いが雨天・高湿度の日の作業は適さない)


(7)24時間経ったら電子レンジ・オーブンで150~170℃、10分焼きます。


(8)自然冷却後今度は「アトム耐熱ペイント」を2~30cm離して薄くまんべんなく吹き付ける。


(9)乾いたら塗り、2~3回程度の塗り重ねをおこなう。


(10)24時間以上、できれば数日乾燥・固化させる。


(11)電子レンジ・オーブンで150℃、20分焼く。


(12)自然冷却させ、十分冷えたら材料を取り出す。


(13)材料表面は綺麗にやや短毛に覆われたようなツヤ消しで仕上がってくる。


(14)素手で材料表面を馴染ませるようにそっと撫でまわすと自然なつや消し塗装の表情が姿を現しますので完成です。


                                以上


2.決め手となった二つのスプレー塗料

これ以外の塗料では成功しませんので「厳守品目」です。

入手はWeb購入をお奨めします。




1.ファインスプレー・ブラッセン

モデル・ガンなどに用いられ、「プライマー(下塗剤)ナシで使用できる」 が売り物の耐熱塗料です。

焼付け乾燥・固化が奨められているが、やはり食いつきに問題がある、そこでこれを焼付け固化を含めたプライマーとして使用するのがShinのレシピです。


(入手ルートはWeb上のみで一般のホームセンターで探してもありません)


2.アトム耐熱スプレー

非常に使いやすく、多少の塗りムラは塗料のほうでカバーしてくれて均一に仕上がってくれるのがうれしい。(ブラッセンより数段扱いやすい)


くれぐれも別の塗料を買って帰らないようにしてください、「これでいいや」は完成しません。


3.作業

・材料を#250程度のサンドペーパーで均等に磨く


・材料の脱脂をする(シンナー、アルコールでおこなう、または台所洗剤でもみ洗いを丹念に行い、十分水洗いしたあとドライヤーを使って一気に水気を切る。


ナイス矢印「脱脂」は早い話、これでイイんですよ、もみ洗いしたら十分水洗いして良く乾かしてくださいね。


このサンドペーパーがけと脱脂という最重要な二工程の良しあしで塗装の可否が決まってしまいます。



「Behringer ECM8000を使えるマイクに」 での例


この例では「テカテカ」だが乾燥すると「つや消し」で仕上がる。




短小クン(fet-u1、fet-uⅢ 外装乾燥中




電子レンジ・オーブンの中で焼付け中の材料の様子




仕上がった黒色焼付塗装のマイク外筐材料


4.練習


(大物にチャレンジする前にこうした小さなモノで練習をおすすめします。)



!! 気をつける点


(安全面)

1.きわめて危険な気体を発生するため絶対に部屋の中では塗装作業(乾燥も含め)を行わないでください。

(ブラッセンは「トルエン」などを含む危険等級Ⅱ、アトム耐熱スプレーは危険等級Ⅲです)


2.子供・小動物の近くを避けて作業してください。


3.臭気などで他人・ご近所の迷惑にならないようにしましょう。



(品質面)

3.脱脂後~焼き上がりまでの間、材料の塗装面には素手や周囲の何かが触れる事のないようにします。

4.焼付け温度は決して170℃を超えないようにします(183℃で半田が溶けてしまいますので。)

5.焼き上がり後、すぐ取り出したり急激に冷やさない事。

6.胴まわり、表面だけでなく厚み端面、特にフロントは外観そのものになる。

スプレー時表面と同時に両端面を決める。



5.失敗例をご紹介

(オシャカになった材料)

すでにほとんど捨てましたが残っているモノを集めてみました。 無残 びっくりまーく涙

(過去記事作品のいま)

1.左・中央:fet-u1(2010年)

ブラッセンのみでしたのですぐはがれ、二液性エポキシ塗料で塗り替えた。


中央はサンドペーパーがけも脱脂もしなかった結果、見ての通りです。

左はそれをやり直し、しっかり食いついているが材料のロウ付けが凸凹。


2.右:fet-uⅢ(2011年)

ブラッセン3度重ね塗りのみで150℃10分焼いた。


ぴか(これでブラッセンの正体が見えてきた)、耐熱温度は800℃以上といわれるが、単独塗料としての食いつきがよくない、しかし最強のプライマーになる。

この失敗の繰り返しは決して無駄にならず、これがあったからこそ完成に至ったと思います。




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1412 :マイクロホンにバッフルってアリか?

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【マイクロホンにバッフルをつけると・・・・・】

スピーカには有るけどマイクには無いモノ・・・・

それでいいでしょうか。


70年代前半、機種名は定かでないが海外製品で欧陽菲菲)のボーカル、「耳元でささやかれるような」実に生めかしいニュアンスで集音する軸方向マイクにはフロント部に円盤がありその形状は鮮烈に記憶している。

当時彼女、「ナメさんこのマイク、イイ音スルヨ」と行方先生に感想を述べていた。

Schoepsという海外メーカーを初めて知った、おそらくM-221だったのでしょう。


「再現させてみよう」と当時のマイクの形を思い出しながら・・・・・


fet-uⅡ (フォーリーフ 5261使用) 2本が元気に保存されているのでこれを使うことにした。


!大きさは欧陽菲菲の場合とは比較にならないくらい小さいが、やってみれば何かが見えるだろう、と実験にとりかかった。


口径19mmに対し27mm径のバッフルを取り付けた。

(材料は真鍮製の大型「ハトメ」です)



1.形状


fet-uⅡ(短小クン2号機・・・フォーリーフUEB-5261使用 での例

(単一指向性マイクロホンが対象です)

驚いたのは俄然音にガッツ・リアル感が出ることだ、まるで裸のSPユニットにバッフルを取り付けたときの変化に良く似ているという第一印象です。


ほぼ全域でブースト作用がみられたがハイエンドの表情は欧陽菲菲の場合とは違っている。


!適正に動作させるにはかなりクリチカルな追い込みが必要だと感じた。



2.効果の程度                

ありのままの結果です。


ー条件ー

ホワイトノイズをBOSS MA-12A(10cmクラスパワード・SP)に入力しSPから再生し、マイクで受け、バッフルなしのレベルに対するバッフルありのレベルを各周波数ごとにプロットした。(測定用SPシステムではない事をご了解ください)



バッフルとは 流体の移動に対する障害物の事だそうで、なるほど、


音という流体の移動に伴い回折(かいせつ)と反射が起こっているのだろう,

無条件に使えるグッズではないが、おそらくハマったときは感動モノだと推測します。


fet-uⅡ というPAには使いにくいフラットなF特のマイクをPAキャラクタのマイクに変えてしまう力を持つ。


ちなみにこれを極大にして無限大バッフルに無指向性マイクを埋め込んだバウンダリーマイクも優秀な特性を示します。


3.特徴

・ほぼ全域で2dB~5dB程度のレベル上昇が確認された。


・近接効果が増強する。


・指向性が変わり、90度未満ではブロードになる反面、ピンポイントなド真ん中ではレベルは確実に上がり、一段階クリアな音質を見せる。


・背面比は室内実験の範囲では「何かあいまいさ」があるようでうまくご報告できません。



4.各種バッフルでテスト







(このようにテストした)

マイクはややオフ気味に口元を狙っている。

私の唄さんしんで曲は沖縄の「ちむがなさ節」 、口元~マイク間は約40cm。

(録音はとっていない・・・Shinさん、録音を意識しただけで必ず混乱するから)、三線は唄とのバランスを取るためやや弱めに弾いた。




使用したマイクロホン・バッフル


(結果)

何も使用せず:実にフラットなノーマルな音。


A(15φ真鍮製ハトメ)

:唄、三線ともに生き生き感が増す。子音がやや強調される。


B(40φコルクシート)

:唄、三線ともに音量が上がり好ましい。FB比(180度感度比)が下がる。


C(40φコルクシートに8個・3φの穴を設けた)

:Bよりレベルは減少するが自然感のある「ヌケ」の良さ。FB比は上昇


D(60φコルクシート)

:レベルはさらに上昇し、強い近接効果で重心の低い音。FB比は低化


E(Aの真鍮ハトメに60φステンレス板を張り付けた)

:Dよりも中域の盛り上がりが出るが子音も協調される。「ハトメ」のわずかな「ラッパ型」が高域イコライザとして動作しているようだ。FB比は低下



4.材料と工作



・コルクシート

・15φハトメ

・サークルカッター

・皮ポンチ(3φ)



この方向性は今なお分からない事でいっぱいです。




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イベント告知(6月13日開催)

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日本音響家協会からのおしらせです。

(当日まで時々2ページと交互に現れる臨時告知です)


ちょっと先ですけど是非予定してくださいね。



今回は「小型SP」を対象にしました。


「口径を限定しよう」 「いや、幅・高・奥行サイズで決めよう」


「背丈が2m以上もある超細身のSPはどうなのよ


「1人で持ち上がるかどうかで決めよう」


でも「デスク・モニター限定じゃつまらないしね」


何をもって「小型」と呼ぶか・・・・と

不毛の激論の末メーカーさんの判断に任せるのが一番だという結論に至った。



当日は、Shinさんもどこか、その辺にいます。




日本音響家協会では会員を募集しています。

詳しくはこちらからお願いします。  (Shin)http://www.seas.or.jp/seas/enter/nyukai.html

または http://www.seas.or.jp/

1413 :AKG C-451EBのトランスでフォーリーフUEB-5361を動作させてみた

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2年前トランス平衡型ファンタム動作コンデンサマイク 実験 いう記事を2連載していますがこれは同じ流れの実験です。

1209:① http://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11175331778.html

1210:② http://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11176360532.html  


今回はAKGC-451EBのトランスが2個入手できたのを機会にフォーリーフの単一指向性カプセルUEB-5361を使ったファンタム動作マイクを実験した。





(これがC-451EBのトランス)


大きさはShureの57・58に埋め込まれているものと同じかやや大きい程度。

サンスイ(橋本電機)のST75などと比べるとゴツくてデカイ。



Shinさん、バラバラのバラックで挑戦しました、誰も触るなよ!

どうせなら、と音のそっくりなフォーリーフのUEB-5361を使用した次第。



(音)

静かですね、SN比の良さはこのカプセルの特徴です。

電子平衡では「吹かれに弱いのですが、トランス1つ介すだけでこの違い、感動ものです。



ティストレーナはマイク試作には最高の筐体です、カプセルGNDにアース線を付けて外周金属に落とすのが決め手です、ハム音がピタッツと消える。




本当にバラック配線、ECMカプセルはフォーリーフのUEB-5361です。




無謀にもこんな比較テストも行った、やはり酷似音、負けていない。




コンデンサ鳴き合わせテスト




デ・カップリングに使用したコンデンサいろいろ。



(回路図)


さあそこで問題です。それはこの場合のデカップリングコンデンサ、どうすべきだろうか・・・・無い方が良い場合だってあるのですが果たして・・・・


面白いですねコンデンサでこのように音は激変する、しかも容量値はあまり関係なし。


・コンデンサ・なし:まったく問題ないイイ音


ルビコン:一気にカサカサした貧祖な音に変わる。


・エルナーRJH(低Z):「カーカー」という「中域鳴き」が加わる


WIMA MKS-2:コンデンサなしと変化が見られない。


OSコン:力感が薄れ平坦になる。(劇的に良くなると思いきや・・・意外だ)


ニチコンKZ:そこそこ使えると思ったが外した方がましな音


東信 1JUTSJ100MO:ガッツリと量感のある良好音、低域のUPも見られる。


10個100円の安物:東信以外、他のコンデンサより良質音。



デ・カップリングではなく「カップリング・コンデンサ」の場合は過去の例からまったく違う結果となるだろう。


                   以上






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1014 :ECM、2線式・3線式の相違、そしてMEMSマイクへ

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ECM のBE(バック・エレクトレット)化以降の性能向上により、ピュア・コンデンサ型と区別されることなく使用されることの方が多くなりました。


きょうは数あるECMの中で、特に3線式の有利性について、また2線式から3線式への改造適正を探ることにしました。


(3線式ソースフォロワのメリット)

①インピーダンス変換のみ行われカプセル性能が忠実に現れる。

②カプセル出力と同相で出力される。

③最大許容音圧が圧倒的に高くなる。

④ひずみ率が改善される。

⑤これらに伴ってShinさんには歴然たる音質改善が確認できます。


◎ 2線式・3線式の違い、(SとGNDの関係のみです)


(3線式ソースフォロワのデメリット)

①プラグインパワーでは動作しない。

②シールドケーブルは単芯ではなく「2芯」が必要である。

③出力レベルが低くなる。




(各ECMの3線式改造について)


入手可能なほとんどのECMで3線式ソースフォロワ使用可能です。

ごくまれに改造不可能な場合がある(ホシデンKUB-8823など)


また、S:ソース電極がGNDランドの中にある場合GNDパターンを彫り、電極分離にかなりのワザが必要な場合がある。


安全 カプセル口径が小さいほど刃物での危険度が高くなります、十分ご注意ください。



(各種ECMの現物)

この中で改造できないのはKUB-8823のみです、UEB-5361は3端子型、他は難易度の差のみです。


いままで改造をあきらめていたカプセルもこうしてひと手間加えれば意外な素性を見せてくれるかもしれません。




? ところでECMの中には何が入っているんでしょう。






FET+超高抵抗ですがメーカーによっては「IC」と表記している物も見受けられます。






但し、ECMとは別に「ICマイク」あるいは「MEMS」マイクが実はいま熱い・・・現在の携帯・スマホのほとんどがMEMSマイクです。




MEMS(メムス)マイクロホン 

(参考) http://www.st.com/web/jp/jp/catalog/sense_power/SC1564



現在,マイクロホン及びカプセルメーカーすべてこの改良研究をコンデンサマイクの最重要課題として取り組んでおり、そのスピードはますます加速されています。


マイク 近い将来、コンデンサマイクは好むと好まざるとに関わらずその一定領分は「MEMS」マイク化するとShinは考えています。


ECMを含めたコンデンサマイクは音響分野からつき詰められたアナログ・トランスジューサーであるのに対し「MEMSマイク」は半導体技術・LSI 製造工程と変わらぬプロセスにより生産されます。


出力はアナログ式とデジタル式があり、いまのところ音質では従来型マイクに今一つ及ばないものの周波数特性・SN比など目を見張るモノも登場し、その進化はカメラの場合と同じ道をたどっている。

栄光を背負った「名機マイク」も数ミリ四方のMEMSマイクにその座を明け渡すことになる日が来てしまうのではないか、そんな気がしてなりません。


だから音響屋の出番なんです、いま。






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PR: まだ仲介手数料を払ってますか? 2014年ですよ?

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Nomad. はすべて仲介手数料無料です。気になるお部屋もリクエストできます。

1415 ファンタム式パナ改マイク、部品調達で苦労していませんか 2014 年

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ファンタム式パナ改マイクロホンを発表して4年半、なぜかFET式に人気が集まり発表から4年が過ぎた今、高品質手づくりマイクとしてすっかり定着している事を実感しております。


したがって定数変更や部品変更もままならない実態があります。

一方、その部品事情はますます先細って行くのですが皆様はいかがでしょうか。


昨年 1316 :ファンタム式パナ改マイク、部品調達で苦労していませんか でお伝えしましたが1年たった今、状況は更に変化しているようです。

ディスクリート部品がどこまで継続されるかはShinさんにはよくわかりませんがたった今ならあらゆる手立て・ルートがあります。


葉っぱ 1.(FET=2SK330 GR)

従来買えた店で絶望的であっても流通在庫はたっぷりあるはず、充分手に入る。


試しにGooGle「2SK330」←(検索)で出てくるは、出てくるは・・・

最近その1社から100個買ってみた、まったく問題なく枯渇はまだ先という印象。


ネット通販ならまだまだ大丈夫、最後の手段は「Digi‐key」だってある。


この2SK330の代替えとして次のFETがあり、すべて生産中止品だが問題なく使用できる品種です。

(すべてミニサイズFETですので実に使いやすい)


(代替えおすすめ品種)

2SK246、2SK118、2SK514 など


いずれもVGDS= -50V以上の小信号用です。

VGDSがそれ以下の‐30Vや-18Vクラスのものではファンタム電圧48Vでは過電圧により「ウンともスンとも言いませんが、ファンタム電圧の低い卓、録音機などでは問題なく動作したりしますのでおすすめはしませんが、お知り置きください。


・ミニサイズにこだわらなければ選択肢はいくらでもあるがまず定番「2SK30」でしょう、あとは規格を見ながらどうぞ。


左から2SK330GR 2SK184GR そして普通サイズの2SK30GR












葉っぱ 2.コンデンサ


WIMA MKS-2 0.22μF


ここ約1年ほど販売店側のミスが気付かれず放置され別なライナップのコンデンサが出回ってきた経緯があります。


WIMA MKS-2  0.22μFはこれです。

刻印で「5」と「10」の表記があり「許容誤差」を表します。

足の長いのはテーピング仕様とのことです。


これによって1HZ未満のカットオフ周波数決めの容量に10%、5%の誤差があっても限りなくDCに近い周波数、なんにも聴こえませんからどちらを使っても結果は同じです。

まあ同じものにしておきたいのが普通でしょう。


葉っぱ 3.抵抗

おすすめしているのは金属皮膜抵抗「小型1/4W型」です。

Webで皆様の作例を拝見するチャンスが良くあります。

それらは、とにかく大きい!。


小型化を考えるならば真っ先に調達先と購入抵抗を変更してください。
写真はすべて1/4W型金属皮膜抵抗


Shinさんは一番左の「タクマン製小型1/4W抵抗」使用。 

サイズは他社の1/6~1/8型と同サイズです。

(秋葉原 千石電商より購入)


葉っぱ 4.基板

案外盲点になっているのは基板厚です。

ノイトリックコネクタの脚にむりやり挟み込むので基板厚は慎重に選びたいものです。



ここは1.2mm厚がジャストフィットです。ガラス・エポキシ、紙フェノールと材質にこだわる部分ではありません。

安易に買って帰ると1.6mm厚だったりします。


何と、ヤスリで薄く削って挟み込んでいる方も居られるようですがもっとラクしましょう。



※ノイトリックNC3-MXXタイプがAMPHENOL社からもほぼそっくりなものが登場しましたね。



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1416 :一本締めが「イヨーッ  ポン」でいいの?

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江戸っ子は、皐月の鯉の吹き流し、口先ばかりではらわたはなし」


だそうでShinさんは東京生まれ、親もまたその親も・・・


そんな下町育ちの私がたまらなく違和感を感ずるようになったのはバブルの頃からだっただろうか。


居酒屋文化の急発展と同時に誤った「一本締め」が天下をとってしまった。


そう、これは「文化」「儀式」に類する行為、どこのエライさんがやろうと誤りは誤り ハート



あるとき 宴席で「一本締め」・・・ということで両手を腹の両脇に広げて気合を溜めて合図を待った。


「イヨーッ!」てぇんで腹に力を入れて構えた


そしたらポンッ」 だと。


あきれたネー、全身のたましいが「プシューッ」と抜けて立ち直るのに時間がかかったネー


次の機会に他の会合でも同じ目に遭った、何でもこっちは「関東一本締め」というじゃないか、さぞ勇ましく締めると思いきや、「ポンッ」。    もう知らね~し  ショボン


この頃以来、酒宴の特に多い自分の勤め先も完全に「ポン」で統一された。




ところで三代にわたって「皐月の鯉の・・・」だが、100年間耳にしたことのないのが 「関東一本締め」 とやらです。


一本締めって「三本締め」の省略系じゃありません、お客様やお世話になった方への感謝、世の中丸くなるようにとか。


ケンカしてお互い苦労したけどこれでまーまー丸く治めましょう。

時に「契約」そのものだったりする。

正式な儀式です。


4/4 ♪♪♪♪ | ♪♪♩ ♩ 休符4 |  (一本締めのリズム・パターン)



これが本当の一本締め、祭りの中では浅草三社祭、隣の鳥越祭共に

「一丁」 とか「一丁シメる」と言いますが、「決して「一丁締め」ではありません。


3+3+3=9「九」に点を付けて「丸」。



丸く治めるいうことでヤクザの世界の手打ちにも必ずもちいられる。

そのときは「十締め」と呼ばれ、「一本締め」とは呼ばない。


そんなこんなが私、(元)現地当事者の弁です。


1982年、浅草 鳥越祭を街角で録音したものから当時の写真と一緒にYOUTUBEにアップしました、地元の感覚・空気感がじかに伝わってきます。


https://www.youtube.com/watch?v=NSs781Y38_s (1982年浅草鳥越祭にて)

( 録音機:SONY TC-D5 Mic:ECM-949=MS ×2 使用カセット:TDK AD)



(写真は1982年三社祭にて)

Contax RTSⅡ、Carl zeiss Sonnar T*180mm F2.8 f=開放

この手締め、特に三社は速い、メチャクチャ速く2秒くらいで終わらせています。

江戸の「粋」もエネルギーもじかに伝わってきます。


別に居酒屋でやっても誰にも迷惑かけてるヒマがないほどです。


それにしてもこの「一本締め」「一丁締め」「三本締め」

居酒屋文化の影響により結婚式はおろか、正式な決め事のあと、あらたまった宴席でも大乱れな「一本締め」が当たり前になりつつある憂慮する事態なのです。



羽根 例えるならば初詣のお寺で一礼二拍手するのと何ら変わりません。



これが私の実感ですが、私の所属している日本音響家協会のHPから「サイトマップ」/(手締めの作法) 

http://www.seas.or.jp/datafile/tejime.html


ここにかなり詳しくこの件が解説されています。

筆者は歌舞伎にPAを持ち込んだエライお方。



そうそう、このHPで皆様にぜひご覧いただきたいビデオがあります。

(8の字巻全国コンテスト)http://www.seas.or.jp/office/8mzkiconmove.html

以前関西でおこなわれたケーブルの「8の字巻コンテスト」の模様。

皆様は20mのケーブルをキレイに何秒で巻けるかな。





(お知らせ)

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1417 :薬品不使用、熱処理による「ステンレス・銅の黒染め」

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ステンレス(SUS)メッシュを黒くしたい・・・ と思って「専用黒染め液」を調べたら 髑髏「劇薬」扱いでメチャ高い。


ほんのスプーン一杯でいいんですけどネ・・・・

ネット通販で90mℓ 2,500円位のSUS用黒染め液もあるが、劇物関係の法律が厳しく薄めたホビー用と見た、買う気にはなれない。


しかし黒色のリクエストを受けた以上すぐ完成させねばならない、こういうのを「ドロ縄的」と云いますよね。


黒色ステンレス(SUS)フロント・メッシュのfet vb マイクロホン



【ステンレスSUS)・メッシュ】

「ハンコに身分証明書、使用目的を提出せよ」とか・・・・


「だったイイや」とShinさん、ステンレスメッシュを持って台所へ消えた、今日は電子レンジは使ってない様子だ。



熱処理前のステンレスメッシュ、



赤熱中のステンレスメッシュ、鍛冶屋のような作業。


※100円ショップのラジペンで材料を挟んでいます



そういえば

時々ステンレスにドリルで穴あけしたり、ミニルーターの切断ビットでゴリゴリやっていると材料は大して切れていないのに相当発熱、時に赤熱している。

そしてステンレスのその部分だけ青黒く変色している、またこの変色は直らないのが悩みの種だ。


「そうだ、直らなくてイイから黒くなれ!」、とひらめいた。


ガスのじか火で赤熱させながらあぶった。(50㎜の正方形で10秒位づつ染まり具合を見ながら数回)

温度はよく分からないけど600℃~800℃程度だと思われます。

(電子レンジのオーブンでは無理です、せいぜい300℃程度にしかならないでしょ)


ほどなく「こんなの出来ましたけどと、黒メッシュを持ってShinさんが出てきた。


見てください、火のあたり方でややムラはあるけどこの程度問題ないでしょ。

熱処理による黒染めが完了したステンレス(SUS)メッシュ



フロントメッシュ用に絞り加工中です。



そして「fet vb」に採用した今回の完成写真です。




【銅AU)メッシュ】

ついでにやってみたのがこれ。   

  黒染め前(左)と黒染め後(右)


これは決まった、あの悪夢のような硫化水素を使った臭くて命がけの銅(AU)の黒染め作業がウソのようです。

ムラはややあるが上等!、温度はステンレスとまったく同じ程度赤熱させた。

ラジペンでつかんでいた場所だけが銅色のまま残っているのがご愛嬌。

硫化水素のようなカスも出ず、これでいい。


【考察】

金属材料の黒色化(黒染め)は「薬品による黒染め」「黒色焼付け塗装」を含めて材料・目的によって、これでまた選択肢が増えたことは間違いない。


火気にさえ注意すれば「もっとも簡単な黒染め手法」になるだろう。


今回のステンレスSUSメッシュ黒染め法はSUS加工中の失敗が元になったのが皮肉でありますが、新しいテクノロジーってだいたいそんなものじゃないかとあらためて思いました。


「失敗は成功の母」、と思い知らされた新テクノロジーです。



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1418 :Amphenol 製XLRコネクタはなぜシェルGND付に変更された?

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Amphenol のXLRコネクタにシェルGND付きが新しく加わりました

品名はAX3M及びAX3Fというオス・メスです。






XLRコネクタITT-CANONから始まりCANON JAESwichClaft、そしてNeutrik

その間をぬうように似たものコネクタがピンからキリまで登場しては消えていきました。

3~4年前、Amphenol 製ノイトリックタイプのXLRコネクタ(AC3MMB)を手にしたとき「エッツ」と驚きました。


http://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11043115600.html

(なんちゃってノイトリックはお買い得か)・・・2011年10月記事


その製品は「シェルGND」という概念が「スポッッ」と取り去られていました。

こりゃダメだと思ったのは言うまでもありません。(下写真)



(従来品はシェルGND電極が取り去られている)


予想通り、実使用でもマイク筐体構造が高周波・等価的にハイインピーダンスであったりマイクヘッド回路で微妙なハイインピーダンス部を含む場合ケースGNDは必須。

この接続部を取り去ったAC3-MMBでは案の定誘導ハムに大いに悩まされた。

インナーを他のノイトリックタイプに交換して勘合加工し、誘導ハムはやっと止まった。


誤ったEMC設計の製品はそこまで完成度が下がってしまうのです


平衡・不平衡問わず、「機材」、「伝送」、「静電シールド」を絡めて考えればすぐに答えは出るはず、「AX3M」 「AX3F」というシェルGND付リベンジ製品の登場は最初から答えの出ている当然のなりゆき。

まさか「専業メーカー」のやることではありませんが・・・・・


(新製品ではシェルGND電極が追加されている)


形状の変更と同時にとりあえずシェルGNDが追加され、めでたしめでたし。




 【実使用、ノイトリックとの比較


写真上:Amphenol AX3M  下:Neutrik NC3-MXXB 使用


それが今回、AX3Mを使ってみて、おもわぬことに気付かされた。

Amphenol :ブッシングがメスねじ

Neutrik :ブッシングがオスねじ


Amphenol ではその結果ネジ締め込み時、ノイトリックのように金属シェルと基板との間はプラスチック・ブッシングの隔壁にならず、ムキ出しの金属が内側を向いている。


基板にφ12の熱収縮チューブをそのままかぶせ、絶縁を確保した。

一手間かかることは間違いなく、また他のナンチャッテ・ノイトリックのような各パーツの互換性は一切ない。


型番の後ろに「AU」の付いた金メッキ脚と表記のない「シルバー脚」とがあります。


【マイクロホンのEMC設計、ここがポイント】

ここを制することなしに誘導ノイズから逃れることはできない。

これは図解したほうがわかりやすい(下図)




いずれにしても「EMC」(ElectroMagnetic Compatibility)うといメーカーの製品は三流以下だ、というEMC技術側の常識があるが、まさか世界的に知られたコネクタ・メーカーのこういうケースは稀だと思います。


しかし同社のノイズに対する正しい見解にもとづく見直しは勇気のある行動であると共に、日本の有力音響電線メーカーで行われてしまった誤り技術への安易な偏向は想像よりも早く元に戻されることになるだろう、とShinは申し上げておきます。




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しばらくは旧製品「AC3-MMB」との併売が続くと思います。

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1419 :ハーフサイズ・マイクロホンに新型「u16 fet」登場

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あの 短小クンシリーズにまた兄弟が登場しました、「でも名前がナー」という事で・・・・・


こんどのは長さ64㎜、呼び名もShinさんの無い知恵絞った「ハーフ・サイズ」(仮称)

この短いマイクロホンのシリーズ名称を皆様から募集します。


Shinさん久々のニュー・デザインマイクロホン


u16fet

(ワイドレンジ・単一指向性、長さ6.4cm、XLR/ファンタム動作)


延長距離:50m以内推奨100m迄

ホルダ径:21φ



(ケーブル接続全景

このマイクの特徴は、何と言っても「万能マイク」だということでしょう。

クラシック録音のワンポイント集音からトーク用までをこなし、ギターなどのクリップオン的超オンはもちろん、PA用途では最大30dBの美しい180度比をほぼ全帯域で得ていますのでフットモニターの設置位置に自由度が生まれます。


ハウリングへの強さと安心感は守備範囲を広げてくれます。

今回のECMカプセルは何と「カプセル」ではなく「ユニット」構造となっています。「EM-16UE」は口径16㎜、組み込み用ECMユニットです。


このユニットには1本1本データが付いています。

特に「180度感度」の広域にわたる減衰比を見てほしい、一般にみられる「V字特性」はここではほぼ見られません、前後レベル比において単一指向性マイクの理想形といえるでしょう。



EM-16UEおよびこれに使用されているカプセル

が今回採用の「EM-16UE」ユニット、はUEM-16、(ユニットの中身です)


リード線色は大変間違いやすい

①赤: ソース・・・(Sig out)

②緑: ドレイン・・・(ECM電源+)

③黒: GND・・・(FGと共通化させる)


(赤・緑の逆接でも動作しますが低域が「スコン」となくなります)

! 口径の差により、「EM14-UE」、「EM10-UE」もあります。


なお、決してメーカー名を明かさない約束で入手していますので皆様ご自身で調べてください。

「EM-16UE」は17mm扱い。



細線の巻きつけは十分に役を果たします、半田は付きませんので、この部分をエポキシで固定する場合、最悪「導通不良」とならないようご注意ください。



金属部のGND処理模様

ケースは電気的に浮いていますのでEMC上フロントメッシュと同時にGND処理が必要です。


【製作】

1.筐体の構造

今回の筐体は外径18φ~24.5φに変換する為の「異型ソケット」という銅管材料をロウ付してデザインしました。


ロウ付作業


2.黒塗装

今回はたった1日で「ブラッセン」による焼付けプライマー処理から「アトム耐熱塗料」による2度塗りの焼付け塗装までいずれも屋外で「濡れ」がなくなる程度まで短時間の自然乾燥を行いました。


そのあと電子レンジ・オーブンにより数分間の乾燥固化を試み、問題がない為、二度塗り後「焼付け」まで完了させました、塗装の食いつきは市販品となんら変わらない強固なレベルで仕上がりました。


塗装中の様子




3.本機の分解構造

この構造によりユニットとインシュレータ、フロントスクリーンとを一体化することができ、マウント作業の単純化と防振を兼ねたフロントとなった点です。



【回路図】

*0.22μFのコンデンサは0.022μFにすると、より「吹かれ」や「タッチ・ノイズ」がさらに軽減されます。


またバイポーラTR使用の「LZ仕様」も下記URLの定数のまま製作できます。(出力インピーダンスは約58Ωですのでケーブル長が100m以上になる場合はそちらをお勧めします。)

http://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11451720514.html



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1420 :ホールで威力を発揮する短寸・単一指向性マイク「u-16LZ」

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おなじみの銅パイプ接合(ロー付け)から始まるので手間のカタマリみたいなのがShinさんの単一指向性マイク。


これぞ手作り

ひとあじ違ったマイクになってくれ。

単一指向性、万能マイク u-16LZ  100円玉と比較してもずいぶん小さい。



単一指向性16φという微妙な口径のコンデンサ型ユニット(カプセル)は「小口径の範ちゅうと思いきや、低域も1インチ大口径と何ら変わらない迫力で迫って来るのには驚かされます。


短寸・軸方向、6.5cm長というマイクでしたら普通、用途が限定されるはずですが今回ご紹介するu16-LZ にはそれがありません。



出力インピーダンスは58Ωの設計ですのでケーブル抵抗や線間容量などのデメリットを微妙にかわしながら数100mの延長に対応します。

つまり、ホール内配線を意識しているので三点吊で威力を発揮し、なおかつ「万能小型単一指向性マイクロホン」という位置づけです。

オーケストラ録音の主・補助マイクとしてしっかり役割を演じます。


さらにPA用途では広帯域にわたる背面感度の抑圧によりハウリングに対して強い、コンデンサマイクとしては想像を超える結果を出します。


でもShinさんのマイクの場合いろんな工程の挙句、やっとマイクになります。



【製作】 ・・・3日間の工程


筐体は「Shinさん式水まわりパイプ部品」使用。

ミゾ彫刻だけでXLRコネクタ・メスが「カチン」と入る唯一無比の市販材料、これは偶然見つけた。 


パイプのロウ付、XLR勘合彫刻、黒色焼き付け塗装という、いつもながらの一手間がお決まり、しかしここを乗り越えればこだわりの音の世界が開けます。


(1)まずLZタイプの基板製作して裸のユニットで動作確認。

Shinさんの場合使用TRである2SA970 Grは同一hfe値ごとにポリ袋に小分けしています。


(2)次なるはこのマイクの住処である筐体作り。

異形ソケットと銅管ソケットのロー付接合は前回見ていただいた通り(下写真)



この仕上がりは接合面・表面・裏面のサンドペーパーがけで決まります。

きちんと作業されたものはガス火で熱せられれば接合部に僅かでも半田を溶かせば半田は水の様に流れて一気に円周の接合が完了します。



(3)余分な半田で凸凹になった接合面は最終的に塗装で見えなくしますが、その前にこの程度はキレイにしておきましょう、材料の彫り込み文字も削り落としておけば仕上がりが綺麗になります。

マジックで前面から8等分の線を入れ、傾斜部との境から5mm前方が穴位置となる。



(4)8等分位置に速度穴をあける、ポンチのあと2φ程度の下穴から


センター・ポンチ箇所をていねいに細ドリルで下穴をあけ、最後に5φの速度穴にする。
そしてφ10など十分太いドリルで穴周囲のバリを取る。
(冒頭の写真参照)





汗……

ヤバ! 基板サイズが長いのでケースに収まらない・・・ハテ困った。


ユニットでダメなら「カプセル」があるじゃないか。


 ハイビスカス 「なんくるないサー、やってみれ」


このカプセル(UEM-16)は純然たるバック・エレクトレット型のECMカプセルで、インピーダンス変換用FETは外付になりますので一般のECMとはかなり勝手が異なり、「ピュアコンデンサ」型とほぼ同様の扱いになります。


注)ECM専用のFETでない場合はゲート・ソース間に超高抵抗100MΩ以上数GΩが必要です。


カプセル背面にFET(2SK1109)とソース抵抗(10kΩ)を取り付けて銅メッシュで「裏シールド」し、超ハイインピーダンス部をむき出しにしない。

これがないと誘導ハムに夜も昼もうなされる。



カプセルの防振構造を兼ねたフロント・メッシュ、リア・メッシュ。

このままケースに沈めるだけでフロント部分は完成する。


おかげでタッチ・ノイズの小ささには感激する。



今回のu-16LZ (左)と前回のu-fet16 (右)



(u-16LZ の基板部)

純電子式バランスで出力インピーダンス58.2Ω(実測)



(回路図)

基板作りのときエミッタとコレクタを間違えないでください、「エミッタ出力」ですからね。

Shinさんは間違えて作り直しになりました。



(あとがき)

1.この途方もなく手間のかかる「短寸」マイクはマイク作りのあらゆる要素が入りまじり、難易度はめっぽう高いがShinさんによる開発のこの手法は手に入れても損はない。


2.音質的には短距離においてはFET型のu-16fetとの違いは感じられない。


3.EM-16を入れるつもりだったが思いのほか基板が長くなってしまったので同カプセル部であるUEM-16の使用となった。


4.コレクタとエミッタを間違えたまま音の出ない事にしばし考えていた。

FET型に慣れてしまうと、ついやってしまう。


5.派手さを抑えた表現のマイクである、カプセル位置を前後させたり速度穴をいじってやるだけで音質は激変する。


6.今回も焼付け塗装は1日で済ませたがいよいよこの塗装法は「完成した」といえる。


7.カプセルまわりのシールド処理や肝心要の部分を省略したり自己流で製作した場合はまずハムに悩まされますのでご注意ください。




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1421 :Amphenolの新XLRコネクタ使用でfetⅡを製作

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Amphenol のXLRコネクタがリフレッシュされてデザイン・アップされた。


「シェルGND」をやっと備えられたのでこれで晴れてXLRコネクタとして認知できる製品になったといえる。(AC3M及びAC3F)


それは「遅きに失した」感だが幾多のトラブルとクレームの末の決断でしょう、原理原則は決してウソをつかない」という見本のような話です。

だが当分は旧型との併売になることでしょう。


このコネクタで自分の最ヒット作fetⅡを試作してみた。




葉っぱ ちょっと見慣れないコネクタが新しくてイイかも



(FetAmphenol

回路的にこれといって新しいものは何もないが、マイク前面の「ステンレス・メッシュ100」によるフロントメッシュ常備によるニュー・デザインになっています。



!! 久しぶりに基板の全容写真を公開します、お役立てください。

(横面)熱収縮チューブφ12にてシェル金属部に当たってショートしないようにしています。




(上面)シェルGNDスプリングが脚部から飛び出しています

基板の横幅はこれが限界です、これ以上では外側の部品がネジ切れ破損する。




(裏面)2本の1MΩはこうして裏付けするとキレイにおさまる。



※ちなみに同一回路の「fet3」=「旧measurement fetⅡ」はこの半分以下の長さにしないと収容できません。



AMPHENOL AX3Mパッケージと構成内容


・ノイトリックのAC3-MXXとよく似た外観だがネジ部はシェル側がメス、ブッシング側がオス、と真逆になっている。


構成部品はノイトリックやサード・パーティのコネクタと共通のモノは一切ありません。


・シェル内径が13.8とノイトリック13.7より0.1mm大きく、基板をマウントした時の窮屈さがやや緩和されて助かる。


ノイトリックではプラスチックのブッシングが「絶縁隔壁」になるがAmphenolではじかに金属シェル内側となるので絶縁処理が必要。

熱収縮チューブφ12にて基板を絶縁し、シェル金属部に当たらないようにします。



奥  :Amphenol AX3M使用

手前:ノイトリック NC3-MXXB使用




このようにコネクタデザインを変えてみるのも楽しいものです。





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1422 :意外!マイクロホンの「ハムノイズ」防止プロセス(前篇)

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EMC(電磁環境両立性)問題はデジタル分野の恥部として「原因不明」の闇の中に放り込まれ、ヒタ隠しにされてきました。


これは私自身、IT産業の発展途上の中で研究と対策に追われて来た経験を持ちます。


正体は最新デジタル技術とは縁もゆかりもない「超アナログ」の無線技術に属する瑕疵であることを認識したメーカーと、これに対し手も足も出せない中小メーカーとの製品格差は大きく開いて企業の淘汰が進みました。

アナログ分野では古くからの良質なセオリーが支配的である事に加えて「論理反転」に類する現象は存在しない為、デジタルのような行き当たりバッタリのノイズ対策は少ない。


マイクロホンではハンドメイドの世界にとどまらず、国産からヨーロッパの著名メーカーに至るまで現在進行形で問題を起こしている事に今更ながら驚かされるとともに、このプロセスと対策の分かりずらさ、そして根深さをあらためて感じます。


(調査によりEMC設計に問題のあった国内外のマイクロホン)



いずれも、わずかな手抜き・手落ちの結果であるのを見るとマイクロホン出力が電気信号であるかぎり、永遠にこの問題から逃れる事は出来ないようです。


しかも接地間電位差問題や静電シールドに関わる誤解も加わり、この問題を正しく処理できる例は案外少ない。


実はECMにおいて特に説明しずらいのは、1からマイクロホンを製作する場合、カプセル周辺の処理とそれに伴う材料、そしてGND処理を含めた設計。

しかしノイズ・レス設計のキモはこの点にこそあるのです。


(図ー1)




どれだけお役に立てるか、まったく未知数ですがこれを無視してマイクロホンのまともなクラフトは不可能です。

UEM10、13、16、20 などFET外付型カプセルを扱うにあたってこれらの点で100円ECM とはけた違いの難しさを克服する必要があります。


 

(写真1)


(写真2)

UEM10~20(FETなしバックエレクトレットカプセル)の裏・表

ハムが多いカプセルだ」 と思ったら、それは使い方が間違いなのです。

それぞれのカプセルは優秀です。


上記(図-1)ECMでの説明文のみを抜き出しました。


これはかつてShinがデジタル機器のEMC対策の中で経験してきた事ですが、マイクロホンというアナログ畑では形を変えて襲ってくるものであります。

(以下自身の経験によります)

①商用50/60HZ電場・電界内の金属・導体にはその誘起電圧が発生する。



②非接地金属は面積・体積に応じたコンデンサとして作用し、電荷を保ったまま他の金属・導体との間で相互に作用しあう。


③非接地金属は大地間、高抵抗・高インピーダンスであり、あらゆる誘起・帯電により障害化する。


④大地間容量の小さい分散金属は、機器最大金属にGND集結させる。


この場合「多点接地」が基本となり、最大金属は「大地アース」に等価


みなす。 


この場合FGは「多点接地」、SGは「一点接地」、これは大変誤解が多いのでウノミにせず原理原則で考えてください。。


                              (Shin)

次回記事をおたのしみに






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1423 :WM-61A相当(XCM6035)ファースト・インプレッション

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初心者マーク ファースト・インプレッション

WM-61A相当とされる 「XCM6035」カプセル=50円

(P-08181 [XCM6035-2022-354R] )


名カプセル「WM-61A」 の生産終了から2年近く経ち、この「相当品」とするカプセルがデビューした。

これがいかなるモノなのか購入していじくりまくった。


いつか終わることを想像していたが、なんと秋月電子から「ほぼ同一スペック」とする香港のSPL社製カプセルがデビュー、7月初旬より販売が開始されました。

http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-08181/




XCM6035 P-8181  10個 (香港 SPL社製)


まだ個別パッキングされておらず、店の奥から箱に詰まったままレジにもってきた。

(ピン端子型と半田端子型の2種類がある)



今日はこのカプセル(XCM6035)の半田端子型(P-8181)をじっくり検討する事にした。



(評価結果)

1.音質・音傾向

※10cm径SP使用によるホワイトノイズを使った測定ですので低域は無理ですが新旧おおむねの相関は見えると思います。


WM-61Aの国内公称値20~16,000HZ(海外:20~20,000HZ)に対しXCM6035では20~13,000HZとなっています。


聴感上もそんな聴こえ方ですが、超低域の伸びはオリジナルに及ばないようです。



2.サイズ・外形

左:WM-61A   右:XCM6035


・サイズは同一です。

・前面の不織布がアンビック社の「ヒメロンxxx番」=「音響抵抗実質ゼロ」と比べツヤの多いものが使用されている。

・カプセル裏側のパターン2か所に「スルーホール」が採用されており、これが改造の邪魔になる。

・ソース~ケースGND2か所に向かってパターンあり。

・GNDパターンは「ソルダー・レジスト」で覆われており、GND接続は一手間必要)



3.三線式ソースフォロワ改造

◎ この改造、難易度高いです。
ここまで出来たらかならず「エポキシ接着剤」で半田箇所を補強します。




このカッターで無造作に引っかくと「スルーホール」をつぶしてしまう。



カットに失敗した「オシャカの数々。


「エッツ!GNDパターンとケース金属との導通がない」・・・・




(三線式改造図解)

WM61Aとは桁ちがいに難しいのがお分かり頂けます。


以上代替デバイスとしてはかなり条件付きであることを確認しました。

その主な問題は音質的な問題よりもソース・フォロワ改造の難しさにあると思います、しかししっかりと取り組めば必ずできます。



【結論】

というわけで 善戦していますがA/B比較するとその違いが気になります。

①しかし比較せず、このマイクの音だけを聴けば十分上質であり、61A代替としても大きな支障はありません。

②ソースフォロワ三線式改造難易度は高い、


③価格は50円である。




(ふろく)・・・三線を使った波形比較

さんしん(沖縄三線)でB-E-Bの「本調子」調弦を行い、男弦(ウージル=B)をバチで弾いた時の波形及び周波数スペクトル。


XM6035(改)


WM-61A(改)

ご覧のように「さんしん」は「三味線」のような鋭いピークは見られず、余韻は短く「マッタリした音」が特徴の楽器です。


お兄さん指14世紀ごろ中国から伝わった「三線:さんしん」=「三弦(samhian)」はそののち、16世紀に大阪に渡り、平家琵琶のバチが取り入れられ、和の「三味線」へと変化しました。




XM6035もWM-61Aもグラフ上ほとんど変わりはないが、良く見るとホワイトノイズでとった記事上部の特性グラフに相通じる高域特性が見られる。




というわけでこのカプセルのファースト・インプレッションは終了します。



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1424 :単一指向性ステレオマイクのタッチノイズ軽減に挑戦

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昨年 1308: 「読者の方の力作紹介」

http://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11471261727.html の作品、つづいてこの防振について発表願った記事があります


この記事に刺激を受けられ、ステレオバーに単一指向性マイクを組み込んだ「ステレオマイク」を自作されたのがブログ読者のAさんです。

クラシック録音を主にやっておられ、UEB-5261使用の単一指向性のマイクロホンになっており、私のブログを参考にされ、数々の自作のマイクで頑張っている方です。


【今回のステレオマイク】


なかなか工夫の跡が見られる作品です。

しかしながら・・・そう、単一指向性は無指向性の延長では出来ない難しさがあります。


案の定、ステオアームにちょっと触れただけでタッチノイズが激しく、

「ボンボン」と激しく音を立てるのがご本人の悩み。



アームの一定の場所を一定の叩き方で比較を行った



【改善】

最初はケーブルのアームへの固定をはずし、アーム全体を「ブチルゴムテープ」でデッドニングし、マイクをドーナツ状のスポンジで包んだ、周囲の金具は、ガスホースの止め具です。


その結果:中域の大きな鳴き、高域まで分布されるその破片は消えた。

ピークを抑え、30~40HZから200HZあたりまでの範囲に「鳴き」を平らに馴染ませた。  まだまだ・・・



インシュレータに耐震用の粘着性・強力制震材「エラストマー」使用



さらにレベルを低くさせ、低域側に寄せた、ここまでですね、でも低域端にもってきたしご覧のように10dB改善してくれている。

手を打ちましょう、初期状態とは音質的に「ガラッ」と変わっているはず。




(材料)

使用した「ブチル・ゴムテープ」「スポンジカバー」と100円ショップの耐震マットである「エラストマー材」、マイクロホンのフローティング・ホールドに使うガス・ホースの止め金具。






【完成】

スタンドに付けようとしたが、AKGもJISも入らない、作者にうかがってみれば「カメラネジ」とのこと、かくして完成したマイクはカメラ三脚に乗った。


(マイクから出ているケーブルはステレオアームに共締めするだけでインシュレータ能力はほとんど失ってしまいます。


この辺がマイク単体に防振構造がない場合の「単一指向性」マイク独特の難しさです。


ひらめき*速度穴を完備し、単純に「無指向性」と同一マウントした場合、理論的に

(無指向性比)

・タッチ・ノイズ:10~14dB増加

・風雑音:10dB以上増加

・そして低域は出にくくなる。


単一指向性マイクのクラフトはこの点を克服させてはじめて完成に至るわけですが、想像を絶する難しさがあるわけで、だから面白いのです。







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本来、カプセルの段階がら防振するのが普通だが、いまココにあるマイクを改善するのもアリだと思うことです。
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