Quantcast
Channel: ShinさんのPA工作室 (Shin's PA workshop)
Viewing all 484 articles
Browse latest View live

1815 :ビンテージ・リボンマイクのメンテナンスについて(続編)RCA-77DX

$
0
0

RCA-77DX

名機を名機としてメンテナンスするには独特のワザがあります。

 

リボンマイクのメンテナンス最大の難所は張られているリボンそのもののコンデションにあります。

 

RCA-77DX(D)を例に書きますが基本的には他機種でもご参考いただけます。

 

この写真ではリボン固定台(下)にはリボンがへばり付いている。

上側はフリーになっているのでこちらをわずかたくしあげている。(竹ピンセットを用いていますが、真鍮製のほうがリボン用には向いているようです。)

 

上写真は幅1.6mmの磁極ギャップ間に1.5mm幅のコルゲーション・リボンを再取付しているところです。

磁極とのスキマは0.05mmしかないが左右の壁にはいっさい触れてはならない。

(コピー用紙の厚みが0.2mm)、材料切り出し、成型をふくめ想像以上にミクロな世界です。

 

 

1.リボンの伸び

超極薄アルミ箔を成型したコルゲーション(ひだ)は常に元に戻ろうとする力によって経年、自然に伸びてコルゲーションを消し去る方向に形状変化します。

 

単に伸びただけなら高域が出にくくなります。

リボン固定板の上下どちらを外してリボンを分離できれば少したぐりよせて再度音色調整できる場合があります。

 

経時変化ですので磁極タッチ、微鉄粉吸着などを伴うことが多く簡単に直せることはまずないでしょう。

大抵はリボン固定台にへばり付いたまま手が付けられないと思いますが運良くそっとリボンを剥がすことができれば極端な「コルゲーション消え」がない限り、かなり良質なリボンメンテナンスができる場合があります。(引っ張ってリボンが切れたら一巻の終わりです)

ただし、仮に条件が整っていたとしても77DX(D)特有の音をご存じない限り何をもって「直った」といえるのか判断はつかないと思います。

そのベストチューニング領域はかなりピンポイントに近い狭さ、この点が他のリボンマイクと少し異なります。

 

とはいえ条件さえ整えば経時によるリボンの伸びは張替えナシで直せる可能性があります。

 

「コルゲーション調整ヘラ」・・・爪楊枝を削ったもの(幅1.5mm)

 

磁極間の適正位置にリボンをおさめる、あるいはリボンのわずかな浮きの修整に用いる。

(相手は厚さ1.8ミクロン(1/550mm)のアルミ箔ですので普通の力では触っただけですぐ破断します、磁極間は0.05mmしかありませんのでこれも曲芸的なワザになるでしょう

処置後は音が変わるので、このあとモニターしながらさらにリボンの位置関係・テンション調整などを含めて納得の77サウンドを出すまで追い込みます。

 

 

2.磁極~リボン間への微鉄粉の吸着

経時変化でリボンの伸び同様に避けることの難しい問題として「微鉄粉」の問題があります。

 

リボン調整でベストポジションを探る過程でどうしても音が決まらない場合があります。

そんな場合の原因としてこの微鉄粉(砂鉄)吸着があります。

リボンは全長で振動しますが、途中にこのような異物があるとそこが「節」になって振動するため低域が出なくなります。

微鉄粉吸着部分がリボンの裏でない限りまず取り去ることは可能です。

(裏側に手を出せないのは77DXなど可変指向性または軸方向単一指向性型に限られます。)

 

この意味でも未使用時はホコリよけの布袋をかけるのが好ましいわけです。

 ポリ袋厳禁:かぶせるとき、特にはずす時の空気の強い流れによりリボンに与えるストレスは致命的となり得ます。

この為リボンマイクをポリ袋保護するのは厳禁です。

 

 

双葉 以下の写真はリボン張替えを前提とした様子です。

 

微鉄粉の付着がよく見えます

 

 

   

他の付着物を含めてまずはアルコールと爪楊枝で清掃。

必ず上か下端で楊枝の動きを止める。

 

 

   

ネオジ磁石を使い両端から何回も吸い取り最後はルーペで状態を確認する。

 

※ この応用でリボンの張られたままで微鉄粉除去できる場合がありますが、リボン裏側にもぐっているものが浮いてきてリボンにあたり、かえって重症をまねく場合があります。

リボン交換が自身でできることが前提です。

 

※音が変だ

1.低域が出ない

リボンが磁極にあたっている。磁極に吸着した微鉄粉がリボンにあたっている。指向性切り替え、 リボンの張りが強い、 リボン固定版取り付け不適正、  低域減衰SW確認、 リボン固定板に接続される極太エナメル線によって電極に無理な力がかかっている。

 

2.高域が出ない

リボンの伸び・たるみ、 防塵布が不適正

 

3.音に力がない

リボン固定版取り付けネジ締め不完全、 リボンが磁極面から浮いていると逆相成分の混入により違和感のある音になる。

 

4.低~中域を中心に特定の周波数に共鳴した違和感のある音

リボンテンション不適正、リボンよじれ・異常なたるみ

 

5.マイクを動かすと「ポツポツ」と異音が出る。

構造上軽微な症状は無視、 リボンが磁極または吸着した微鉄粉に触れている可能性あり、 コルゲーション変形の可能性あり。

 

 

 

若葉 マイナスネジはダテじゃない

RCA-77に限らず多くのリボンマイクでリボン支え電極はあえてマイナスネジを使うことが多いです。

 

リボンの導体抵抗だけでなくリボンを挟み込む電極も接触抵抗は限りなく「ゼロΩ」です。

そこではこの止めネジの「締め付け強度」が問題になります。

2mmかそれに満たない小ネジで繰り返し調整の必要なこの個所にプラスネジで同様の締め付け強度を得るのは事実上困難といえるでしょう。

 

右差し それにはこんな違いもあるからです、プラスネジでは締付強度もそこそこに頭をナメてしまうでしょう、そもそもプラスドライバーとマイナスドライバーとではネジ締めメカニズムが異なるのです。

・マイナスネジ回転締め付け

・プラスネジ  回転押しつけ締め

 

ためしにRCA-77DXで締め付け強度を変えてモニターしてみるとよくわかります。

マイナスネジで強力に締めたものはレベルが上がるだけでなく生き返ったように「ダイナミックレンジ」まで変えてくれます。

 

双葉 以上RCA-77DX(D)の場合を前提に書きましたが他機種にも通じるノウハウとなっていると思います。

 

 

若葉 ビンテージリボンマイク全般で現在、リボン張り技術がうまく継承されていません。

ぜひこの素晴らしい技術を絶やすことのないよう本気で継承していきたいと思っております。

 

半世紀前の日本人ができていたことが現在では国内メーカーすら二の足を踏み敬遠されている。

尻込みすることなく、どなたでもぜひ勇気をだしてぜひ挑戦してください。ここからきっとなにかが拓けます。

 

ご意見などお待ちしています。 (下にメール窓あり)

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メール  
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp  


1816 :Shin提唱「マイボイス・リアルタイムモニター」と発声法(胸振音)

$
0
0

自分の声でマイクロホンやシステム全体を「オーバービューする方法にPAではワンツー・チェックがあります。それなら「マイボイス・リアルタイムモニター」はそれとどう違うのか。

 

マイボイス・リアルタイムモニターはヘッドホンを用いた自分の声の返り音を使って微細な部分まで見るのです、なぜそんなことができるのでしょうか。

 

右差し「マイクの特性は物理特性の良しあしでは絶対に判断できない」

計測器による測定結果に重点を置いておられる方には申し訳ありませんが私の経験からこのように言い切れます。

だから「マイボイス・リアルタイムモニター」なのです。

 

 

双葉 こまででしたらなら4月の記事「1809 :Shin提唱、マイク評価法の決定版「マイボイス・リアルタイムモニター」とは」で紹介していますのでご参考ください。

https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-12368523863.html

この前回記事でも軽く触れているようにその高い弁別能力の秘密はヘッドホンモニターだけでなく、実は発声法にあります。

 

 

[RCA-77DXを使用した音声波形] 指向性切り替え(U)

「ワンツウ」は使わず「It's Fain today  Test」を用います

発声は男声、腹式呼吸、決して喉先・声帯から出さない。

(声楽のベルカント発声とはやや異なります)

 

胸振音を使い、音程を意識的に下げた発声で40~50HZ付近の表情まで観察できます。

上図の「It's  Fain today Test」の赤線部分が胸振音です、ご覧の通りこの部分にエネルギーが集中しているのがわかります。

それは日本語の「母音」と妙に符合しています。

 

母音言語である日本語で、「母音には言霊(ことだま)が宿る」といわれるようにマイクロホンのこの表現力は決定的と言えます。

 

 

①の部分ではマイクを接続しヘッドホンで瞬間に感ずる「アレ」です。これだけでそのマイクの大方の性能が判断できる、暗騒音はそれほどに雄弁です。

 

②~⑧で構成されています。③⑥⑦では超低域成分が聴こえます、それはエンベロープからも監視できます。

②、⑧では可聴域、高域端のこのマイク独特の表情が見え、特に⑧では歯擦音の自然性を見ます。

 

以上から結果的にマイクロホンにとって最も重要な部分を受け持つもう一つの評価法としてこの官能評価法の信頼性の高さを信じております。

 

                            以上

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メール  
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp 

1817 :Coming soon 高品質のクリスタルマイクが時空を超えて登場します(Ⅱ)

$
0
0

「1955年(昭和三十年)からやってきたクリスタルマイクに世界が驚いた!」 タイムトラベラーのしわざか、時空のゆがみか・・・・ と書かれても不思議じゃない。

 

8月24・25日に予定される「ハムフェア」、所属のアマチュア無線団体である「音創り研究会」の今年の目玉商品は「クリスタルマイクキット」3種類です。

ロッシェル塩のクリスタルマイクエレメントの入手先については世界中探し回ってもある特殊ルート以外まず存在しない為貴重な機会でもあります。

 

1.ティアドロップ型クリスタルマイク

時を超えたクラシックデザインで21世紀によみがえったクリスタルマイク、たったいま量産中。

 

 販売予定のアマチュア無線用クリスタルマイクロホン。

「砲弾型」(ティアドロップ)と呼ばれた1950年代の普遍的デザインを完全再現したオリジナルです。

 

2.ファンタム式クリスタルマイク

ボーカルマイク形状の要望もあり今回のアイテムにしました。

回路的には実績の豊富な「ファンタム式パナ改マイク」の主要部分と同一になっており小型ミキサーで無線リグに接続します。

形状から「ブルースハープ」用としてもCoolな隠れた名器になるかも・・・

 

 

3.Silver Eagle換装エレメントキット。

長年の愛機 ASTATIC Silver Eagleは劣化して棚の奥や押し入れにしまったままではありませんか、このエレメント換装が出来ないか、と実験を重ね、同等以上の素晴らしい結果が得られました。

「音創り研究会厳選」Silver Eagle用クリスタルマイク・エレメント換装キットの限定販売を行います。

 

 

若葉 クリスタルマイクは「過去のマイク」と思われ、専門書でもセラミックマイク(圧電ブザー同等)と一緒くたにされてしまって存在そのものを知らない層がほとんどとなって久しい状況です。

 

(米)アスタティック社、(独)ホーナー社の製品が有名です(でした)。国内AIWAは半世紀前に終了しています。

ASTATICは2001年をもって「Silver Eagle」(下写真)の最終生産を終え、HOHNERはASTATICから供給を受けたJT-30をもとにその後継機「1490」の販売を継続していますが品薄になりつつあります。

最終ロットのASTATIC Silver Eagle (2001年製)です。

 

主な利用アマチュア無線のDX(遠距離)交信用、そして音楽用途ではブルースハープ(ハーモニカ)用として根強いファンを持ちます。

周波数特性のナローさ、ディストーションの力強さがそれを支えてきたのかもしれません。

 

ここまでは良くも悪くも「クリスタルマイク独特の音」ありきでしたが今年の「音創り研究会」の企画は「音の良いクリスタルマイク」です。

おそらく現存するクリスタルマイクの中ではもっともワイドレンジなクリスタルマイクになるはずです。

 

クリスタルマイクは「金切り音的」で音の悪いマイクの代表という誤った常識が昔から一般的であり適正な技術アプローチが開発されないまま安易にダイナミックマイクやECMのパフォーマンスの良さに消滅をよぎなくされた残念な歴史があります。

 

あらためてそれを克服した音には経験豊富な方ほど「エッ」と驚かれるはずです。

    一方、慣れ親しんだ「昔ながらのクリスタルの音」もたいへん重要です。機械的・電気的なわずかな条件違いによりこの音は激変させることができますので、ここをどうやって選択させるのが一番効率的だろうか?、と考えています。

 

予定製品ではこの選択で、「DX用設定では」パイルアップ(複数局の呼び出し電波の重なる中、音声明瞭度の高さで抜ける)に強い海外DX交信用を予定します。

 

目標はASTATICとHOHNERを超えることです。


 

 

ハムフェア(8月25・26日)をお楽しみに。

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メール  
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp  

1818 :ロッシェル塩のクリスタルマイク、知っているようで知らなかった事実

$
0
0

ロッシェル塩のクリスタルマイクの音、

低域の抜けた「シャラシャラ」した薄べったい音

しか想像できなかったのは私だけではなかった。

 

1年前、ロッシェル塩のクリスタルマイク・エレメントが国内生産されている事実を発見、「音創り研究会」を通じてさまざまな試みを行うなかで「教科書」にはない事実の発見が目白押し、周回遅れの各種実験は「温故知新」をはるかに超えた新鮮なものでした。

 

これは私の声を使ったクリスタルマイク2種類のFFT分析です

                   表1

 

「表1」は同一構造のマイクケースに25φ、35φそれぞれのマイクエレメントを実装し、音源は私の読む「ジェットストリーム」をマイクとの距離20cmで収録したものです。

12秒のアベレージでわかるのはクリスタルマイク特有の3~5KHZにかけてのピークがみられること以外特に25φのエレメント使用の方は重心の低さが際立っているのがわかります。

また、無指向性であるので「近接効果」はほぼない為、これが「素」の実力であることも併せて確認できます。

 

「ロッシェル塩のクリスタルマイク」とあえて書くのは時代の流れか、「セラミックのクリスタルイヤホン」などと両者がゴチャゴチャになって結果的に「セラミック型」の粗悪な製品を指すことが定着してしまったからです。

クリスタル型とはあきらかに基本構造の異なるセラミック型を「圧電型」というだけで「同一」とするのにははなはだ無理があります。

         両者の違いは一目瞭然です。

(但しクリスタルマイクと同一構造のセラミック型は世界でもきわめて例外的に存在し手元にあります)

 

ブルースハープ奏者に人気のマイクに「Shure520X」「Hohner 1490」「JT-30」がありますが、前者はレラクタンス(マグネチック)型、後者はクリスタル型、これは音電気変換構造がそっくりなため音質までもそっくりになっています。

Hohner 1490を分解する機会があり上の「表1」で使用した35mmエレメントHohner1490の中身は同じらしく、2つ並べても同一、どちらにも「JAPAN」の刻印があります。

 

「クリスタルマイクの音ぎめ」

1.ダイアフラムの運動支点

クリスタルマイクエレメントのケースは現在アルミ製、材料の厚みもきわめて薄いため振動版(ダイアフラム)から見た運動支点がひ弱なのが気になります。

かつて江川三郎さんが提唱していた「メカニカルアース」の概念を生かしケースの高質量化、高剛性化を果たすことで位相特性を飛躍的に改善でき、音質的には重心の下がった好ましい音になります。

 

2.フロント構造

クリスタルマイクエレメントは3~5KHZ付近に大きなピーク(Q)を持ちます。

マイクフロントに吸音系材料(音響抵抗)を置くことによってQが下がり、ピークをなだらかにすることができます。

 

グラスウールなどをダイアフラムに直接押し当てる手法は「荒手・禁じ手」と思われがちですがクリスタルマイクでは許されます、ピークを叩くQダンプですが、音質を損なわない範囲で行います。

             ASTATIC Silver Eagleの例

 

3.リア構造

ケースが振動する限りクリスタルマイクは背面にも感度を持ってしまいます。

フロントとの位相関係があまり明確でないのは薄板構造が原因ではないかと私は見ています。

エレメント背面は「コの字部」と呼ばれ、マイク設計者には鬼門となる部分です。

箱状、筒状など固有振動数を持つため共鳴(レゾネーション)が起こり、エレメントはそれを全身で拾いますのでこれをキャンセルする必要があります。

 方法としては吸音性の詰め物(フェルト、綿など)を使います。

 

4.負荷インピーダンスで激変する音色

クリスタルマイクの最盛期(1950~60年台)真空管時代このマイク用入インピーダンスは100KΩ~1MΩで使用されていましたので古い方はその時代の音が記憶のかなたにお有りなのでしょう。

実はクリスタルマイクの適正負荷インピーダンスは5~10MΩと高いためインピーダンスのミスマッチングな当時の音は「シャラシャラ・キンキン」していました。

これを適正インピーダンスで受けてやると冒頭の「表1」のようにクリスタル離れしたどっしりした音が得られるわけです。

 

 

 

こうして完成させたマイクが間もなく世に出ます。

             音創り研究会 DXM-02S

 

      音創り研究会 DXM-01P

 

 

音創り研究会 Silver Eagle 換装エレメントキット

 

 

「ハムフェア 2018」(8月25・26日 ビッグサイト)において音創り研究会から同ブースで販売されます。

 

事前人気がきわめて高く限られた数のため抽選になる見込みです。

 

この情報はこちらからどうぞ http://akkeshi.cocolog-nifty.com/

 

 

(DXM-02Sは外部電源を用いた無線機専用のため一般環境では動作しません)

 

 

 

de.JA1SLX(shin)

 

 

 

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メール  
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp  

1819 :クリスタルマイクだって単一指向性になりたい!

$
0
0

単一指向性マイクは方式を超えてマイクロホン共通の着地点といえます。

 

じゃ無指向性は・・・

 

【クリスタルマイク】

音創り研究会(アマチュア無線団体)が8月のハムフェアにおいて半世紀ぶりに作りこんだ同会オリジナルの国産クリスタルマイクの販売がおこなわれ、予定数はあっという間に消えていった。

  無線ジャンルでは待ち望まれていた出来事であっただけに当日は「抽選販売」という桁違いなニーズに開発・仕掛け人としては度肝を抜いた。

音創りメンバーによるコスト度外視、ピカピカの絶品マイクにお客様は感激しきり。

音を聴けば「これでもクリスタルマイク?」といわれるほど現代的な音作りだが3~5KHZのピーク帯域をほど良く生かし、後日の無線運用においても絶好音声の情報が次々と伝わってくる。

 

ティアドロップ(砲弾)型という歴史的な形状、単一指向性マイクが一般化される前(1950年台)無指向性マイクの極められたデザイン、この完全再現が大いに受けた、「周回遅れ」はもはや「レトロ」などではない。

 

 

【単一指向性を求めて】

ある日くだんのクリスタルマイクエレメント、これは煮ても焼いても「無指向性」であるが、「もしかして」と私は暴挙に挑んだ。

それは、かつてWM-61Aでも試した事のある究極の選択。

エレメントの裏側に「穴」をブチ開けることです。

 

場所は選んだもののドリルでは無理、ミニリューターで切りカスの侵入に注意してやってみた。(C-35が扱いやすい)

結果は見事に「単一指向性」のクリスタルマイクが実現した。

しかし、予想通り400HZあたり以下はまったく出ない「シャラシャラ」のマイクとなってお蔵入りとなっていた。

 

 その後、もう1個のエレメントを加え、位相関係を変えたりしながら再度挑戦してみた。位相を合わせて並べてやると一応単一指向性を示すがややブロードである、それにデカイ。

無指向性エレメントを加え、減衰した低域の救済だけでなく、2つのエレメントの向きによって大きく指向性も変わることが判明、さらに配置次第でダイナミックやコンデンサ型と遜色ない特性も確認できた。

 

双葉 WE-639A(B)(鉄仮面)

ところで 1930年台ベル研究所(Western Erectric)RCAのパテントを踏まずにリボンマイクで単一指向性を主にした可変指向性の実現を探った、悩みに悩んだ結果は下図(写真)の通りRCAのパテントに一切触れずに双指向性リボンと無指向性ダイナミック型ユニットとの合成で単一指向性を主にした「可変指向性」を実現してしまったのです。(可変範囲において「単一指向性」の音は今聴いても絶品である)

このマイクはその後ALTEC社に製造移管され、年代の新しい個体は「ALTEC」ロゴに変わっている。

指向性切り替えが639Aは3ポジション、639Bは6ポジションとなっている。

        (US ELECTRONICS誌1940年9月号広告ページ)

 

           (WE-639A(B)指向性形成構造)

 

 

もとい、これに比べたらたやすい事、とクリスタルエレメントをひねくりまわした。無指向性エレメントと穴あきエレメントとの物理的な位置関係(位相関係)によって音質と指向性がコロコロと変わる。 

そしてたどり着いたのがこれです。

 

Two Reaf-Cardioid型と名付けます。(2018年9月1日)

 

ほぼ無指向性と変わらない音色で単一指向性クリスタルマイクが実現しました、前例はないと思っています。(2018年9月1日)

開き角は広いほど指向性はブロードに、狭いほどシャープになります。

 

          以上

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メール  
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp  

1820 :秋月のフォーリーフECM、ファーストインプレッション

$
0
0

秋月電子のECMに意外な新顔が加わった。

あの「フォーリーフ社」の製品が9月から新しく加わったのです。

 

数年前、惜しまれながら小口販売の中止に至った山形に工場を持つECMメーカー、「フォーリーフ社」の国産高品位ECM、このほど3機種限定で秋月電子より発売開始された。

 

今回はそのファーストインプレッションをおこないます。

(過去記事による評価もあわせてお役立てください)

 

葉っぱ つぎの4機種が秋月で市販開始されました。

1.UEB-1450:14φ単一指向性、FETなし、バックエレクトレットECM        @900円

2.UEB-5245:10φ単一指向性、FET付ドレイン出力、バックエレクトレットECM  @780円

3.EC-H600:6Φ無指向性、FET付ドレイン出力、エレクトレットECM             @470円

左:UEB-1450    中央:UEB-5245   右:EC-H600

 

 

天気 ECMカプセルは50円、100円と思わないでください、あたりまえの価格でやっと登場してくれたことを歓迎します。

 

葉っぱ 1.UEB-1450 

http://www.four-leaf-mic.com/datasheet/UEB-1450spec.pdf 

このECMはインピーダンス変換用FETを搭載していない為、外付けでゲート高抵抗(500MΩ~1GΩ)とFETを使った回路が必要です。           

高抵抗入りのFET(2SK1109や2SK0123)などが入手できれば簡単に済みますが入手はきわめて困難でしょう。

 

中央電極(バックプレート)は大変高インピーダンスであるため、ここを中心とした静電シールドは腕の見せどころであり、そこを突破できなければハムに悩まされ続けるマイクになります。

 

 このカプセルは空間に置く方法では音が薄くなりがちです、できればきっちりと音響設計したケース構造がおすすめです。

 単一指向性マイクは無指向性マイクの常識では完成しませんし、使い方を誤るとまともな音は出ません。

 

「過去お役立ち記事」が非常に参考になると思います。

 

 

【過去お役立ち記事】

いくつかの私の以前の記事をリンクしておきますのでご参照ください。

(記事は非常に多くありますので特に「単一指向性」のところを中心にご参考ください)

 

https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11619791865.html  1330 :お役立ち記事へのショートカット集

https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11916949829.html 1428 :お役立ち記事へのショートカット集(第2号)

https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-12067479489.html  1524 :お役立ち記事へのショートカット NEW 2nd

 

 

  

      左:UEB1450裏側     右:激安中華マイクBM-800(改)に接続して試験

 

激安中華マイク(改)ソースフォロワでECMのみ入れ替えた場合、100HZ以下の低域は16φの中華マイクの方が出ます、高域~超高域にかけての表情はUEB-1450の方がクッキリしています。これはプレゼンスピークが8KHZ付近と、やや低いところにあるのが理由でしょう。

マイクの音は周波数特性表では判断できませんのでこの評価は分かれるところでしょう。

 

葉っぱ 2.UEB-5245 

http://akizukidenshi.com/download/ds/fourleaf/UEB-5245-RC063(2).pdf

これは多くのECMに見られるFET内蔵タイプです。

ドレイン出力のリード線付きですがあまりにも最大許容音圧(Max.SPL)が低く、105dB maxでは実用になりません。ここはソースフォロワー改造です、供給電圧5V、ソース負荷抵抗10KΩで130dBを許容します。

意味のないドレイン出力の音は一切確認していません。

(UEB-5245の3線化改造法です)

そうした結果で申し上げますが、私の過去記事に「UEB-5261」が出てきます。これはクラシック録音で評価されている10φのECMで、過去の「Fet-uⅡ」の中身を入れ替え十分使える、と判断しました。

UEB-5261使用の「Fet-uⅡ」の例

単一指向性マイクの試作を始めた10年近く前の例につきこんな感じですが動態保存しています。

 

UEB-5245はUEB-5261のフラットな特性に対し8KHZ以上の超高域にアクセントを持たせています。

Shinさんの「マイボイス・リアルタイムモニター」ではUEB-5261との類似性が高いです。

 

https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11742833491.html UEB-5261使用マイク、友人による作例、録音例です。

 

 

葉っぱ 3.EC-H600

http://www.four-leaf-mic.com/datasheet/EC-H600spec.pdf

 

WM-61Aにくらべ厚みのある形状です、「膜エレクトレット」型であるため出力はバックエレクトレット型とは逆相となることに注意したい。

このECMも3線改造しました。

 

3線化し、FetⅡのWM-61Aと入れ替えた

 

結果的に私の判断ではあらゆるファクターがWM-61Aには遠く及ばないのが実態でした。

このサイズの「膜エレクトレット型」は旧設計特有の低域の薄さ、高域のしゃくれあがり、感度・SN比と、そして雰囲気のない音は残念ながら、ただ不満の多いECMだと思いました。

 

 

以上、今回のファーストインプレッションとします。

 

葉っぱ 最後に今回、この情報をいち早くご連絡くださった読者のK様に深く感謝申し上げます。

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メール  
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp  

1821 :NEWデザイン 1インチ高品位超広帯域・コンデンサマイクの製作

$
0
0

(はじめに)

このブログから世界に飛び立ち、ショッキングな内容ゆえ大きなブームを起こした「AMAZONの超激安コンデンサマイクが高級機に変身する改造」あれから2年過ぎました。

https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-12115618790.html

 

基板部品・構造体のチープさはご愛敬、プラグインパワー動作と3番HOTをやめ、ツェナーノイズさえ対策すれば本質的な良さを見せ、ソースフォロワー改造+αで国際級のマイクになることが世界中のマイクロホン技術者に驚きを以て迎えられました、今でもその流れは変わりません。

 

双葉 写真は日本音響家協会主催の公開イベントにおけるマイク鳴き合わせ風景(2016年3月)

青いマイクが超激安改造マイク(ソースフォロワー)BM-800です。

よほどj自信がないかぎりこんな場所に登場させることはあり得ませんね、負けると思ったらこんなことさせません。

世界の名機11本との鳴き合わせは一歩も引くことなく参加エンジニアは目と耳を疑った、ローの薄さのみ僅か指摘があったがヨーロッパ勢同様の上位ランキング、注目度はダントツの一位でした。

 

 

このブログから発したこの流れは現在でもとどまることなく、ツェナーノイズ対策法はその後メキシコ~英国方式が加わり、世界を二分して事態を面白くさせています。また価格が安いのでケースのみ流用して自作マイクを作ることも盛んにおこなわれています

 

 

 

雨b しかし

このシリーズの激安マイクには外観上の「違和感3点セット」がありました。

 

 1.センスのない見苦しいボディカラー(ポップ感とも言えず、只ただ安っぽいだけ)

  2.高級感など微塵もなく恥ずかしい「金色」リング(はずすとホッとする)

 3.安っぽい金色のスクリーンメッシュ(AKG 414とは似ても似つかず視覚上拒否反応を起こす)


この三者が一体になるとさしずめ「夜店(露店)のオモチャ」の雰囲気になり、現在では「3」を残すも2年前とは様変わりしている。

 

ボディカラーは上の写真が世界のすう勢、黒を含めた無色系、メッシュスクリーンはせめてシルバー系の金属色、できればつや消しであることがマイクロホンとしては好ましいが、現在はあたりまえの姿に向かいつつある。

 

(生産国の色彩感覚は100均の商品でもわかる通り日本人、欧米人感覚と大幅なズレがある。そしてマイクロホンに奇異な着色・メッキを加えるのは絶対受け入れられない)

 

 

双葉 さて、今回は1インチのカプセルであるKT-2578の新作進化系を用いたマイクの製作にあたり、この違和感3点セットを排した新デザインを提案します。

(この形状は古く、1928年創業時のノイマンCMV3をイメージしました。)

 

デザイン以外の内容は1708 :高品位新型1インチ大口径カプセル採用DIYマイクロホン の記事とほぼ変わりません.がこのカプセルは2SK117GR使用を前提に設計されているためこれを守り、高抵抗は(1GΩ)を外付けとしました。

 

【製作】

今回はこんな材料を使って外観をキメました。

右のほうは6mm程度のインチネジであるので6mmのタップを使ってネジを立て直した。

左の水道材料には穴があいていないので5.2mmの下穴をあけ、6mmタップを通し左右の金具をネジでつないだ。

 

こんなイメージができたのでこれを具体的に作りこんだ

 

1.AMAZON激安コンデンサマイクを所定の対策を施し、仕上げた。

・XLR部のリード線を入れ替え、2番HOTにした。

・ツェナーダイオード撤去・5.6KΩ抵抗と入替実施

・ケース内側に制振ゴムの貼り付け(ケース固体鳴き防止)

・ここまででサウンドチェック実施.(正常動作を確認)

 

2.KT-2578系カプセルマウントを台座の加工と同時に仕込んだ。

・基板を外し、既存のECMも取り外す。

・カプセルブロックを交換し、写真通りねじ止め、完成させる。

表面

 

 

裏面

 

3.背面はインピーダンスがきわめて高いためFETによるインピーダンス変換回路を仕込み背面の静電シールドを完全におこなった。

背面シールドは銅メッシュ30を内側に、ステンメッシュ40を外側に、二重シールド実施。GNDは外枠共通にファラデーシールドを完全にした。

 

【回路図】

葉っぱ 絶品コンデンサマイクの完成。

 

大口径1インチの良さを存分に、

「激安中華」のアレンジ版とは思えないいい感じの仕上がりです。

 

聴感上も申し分なくFFTでも20kHZ以上十分伸びているようで、30KHZ以上まではカバーしている印象です。

 

【最後に】

従来ならこの音はDCバイアスならではの世界であった。

製作してまず感ずるのはこの大型ECMカプセルの素性の良さである。

それは巻頭に紹介した通り16φの激安カプセル搭載マイクですら堂々たるものですので、かつて(1970年台からはじまった)「DCバイアス」絶対有利という常識は完全にくつがえされています。

 

我々が勝手に「DCバイアス型」だと疑わなかったヨーロッパ勢を中心に、メーカーでは詳細をあきらかにしない名機の数々がかなり昔からまさかの「ECM」であることを理解してほしい。現状を知ってほしいのです。

 

 DCバイアス信仰・崇拝を続けるのは自由ですがそんな貴殿は時代の流れからただ取り残されているだけなのです。

 

 

今回のカプセルはこちらで入手しました。

KOWAテクノロジー https://www.kouwa-tech.tokyo/contact.html

 

                           以上

 

 

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メール  
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp 

1822 秋月電子 フォーリーフのECMカプセルを続々と販売開始

$
0
0

秋月電子 頑張りますね。

マイクロホンクラフトファンとして歓迎ではありますが・・・・

しかし取扱いライナップにはやや疑問を感じます。

 

 

9月頭から扱い始めたフォーリーフのECMカプセル3種類に続いて品種を増やし、10機種になりましたが・・・

 

葉っぱ 「フォーリーフ」はその業界では知らない人はいない国産ECMの名門メーカーです。

数年前まで少数販売も扱っていましたが効率が悪く採算がとれない為か問い合わせ対応に忙殺される為か、多くのファンに惜しまれながら小数販売中止に至った経緯があり今回、秋月電子を通じて一般市販されたことは画期的といえます。

 

しかし今回の秋月電子の扱い機種10種類を見て率直に思います。

そこまで増やさないでいいと思います。

 

なぜならば秋月では無指向性6φ(5.8φ)ブッチギリのプリモEM-158を扱いはじめた現在、求められているのはWM-61Aの2番煎じやナローレンジの接話型ではなく堂々たる単一指向性の優れたカプセルだと思います。

顧客要望であっても取捨選択した整理をしないと在庫管理も大変でしょうが、なによりも購入者にとって選択はきわめて困難です。

 

14XXシリーズ各種はワイドカーディオイドの1451または単一指向性の1461があればあとはどれも似たり寄ったりの音質、特に低域の薄さはどれも同様、「サイドアドレス型」には厳しい内容といわざるを得ません。

 

しかし本来用途である 軸方向単一指向性(棒状マイク)の設計・製作は自作ファンにとってかなり高いハードルを覚悟する必要があります。

 

フォーリーフ 14φECM  (左:UEB-1461、右:UEB-1450)

 

 

ならば、吹かれ処理」だけおこなえばC-451互換の名機といえる「UEB-5361」、そしてフラット系ワイドレンジ10φの「URB-5261」・・・(いずれも単一指向性)この2機種があれば十分、他は販社の在庫管理上も購入者も分かりやすいと思います。

 

UEB-5361を用いたピアノ用仕込み型X-Yステレオマイクの例

 (ある業務音響団体でピアノ収音技術用に使用されています)

 

 

 

葉っぱ 軸方向単一指向性(棒状)マイク・・・(短小クン)の製作例

https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11007679323.html  

(参考手作り例) OEB-1451使用の軸方向単一指向性短小マイク

 

葉っぱ 無指向性をあえて加えれば5φの無指向性 EB‐5400。

1139 記事 https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11028315526.html

 

 

葉っぱ 当時の記事がありますのでご参考ください。

UEB-1460、OEB-1451、UEB-1461、UEB-5261、UEB-5361などの紹介があります。https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11005943688.html

 

葉っぱ過去記事のショートカット集をお使いください。

 フォーリーフのECMを使用した製作記事は2010~2012年ころ掲載しています。

https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11619791865.html   1330 :お役立ち記事へのショートカット集

https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11916949829.html  1428 :お役立ち記事へのショートカット集(第2号)

https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-12067479489.html  1524 :お役立ち記事へのショートカット NEW 2nd

 

 

葉っぱ 最後に

フォーリーフの14XX各機種とYUTECの16(17)mmに限定して比較するならば単一指向性カプセルはYUTECの優位、また「大口径」ならば興和テクノロジーの優秀性が際立っています。

 

また今回の6Φ無指向性ECMは今では存在理由すら見つからない内容でしょう。

 

天気 これだけはお伝えしたい

1).単一指向性マイクは「音圧」だけの無指向性マイクのイージーなノウハウで成り立っていません。

たまに見かけますが無指向性カプセルを外して単一指向性カプセルと取り換えたものなどはまともなマイクになりません。

理論の理解、自分の目的に合ったカプセル選びはその最初の一歩であることをお伝えします。

 

2).フォーリーフの各機種のスペック表を良くご確認ください。

それは「出力 ”相”」の事です。

バックエレクトレット型と「エレクトレット型(膜エレクトレット)」とでは出力位相が逆になる。

 またドレイン出力とソース出力でも位相関係は反転すること。

これは完成形のマイクに仕上げた場合きわめて大事な要素ですので見逃さないようにしたい。

最終的にはXLRコネクタの2.3入れ替えるだけですが無頓着ではいけない部分です。

 

 

         以上

 

 

 

 

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メール  
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp  


1823 :あの激震、「AMAZON中華激安マイク改造」の真意

$
0
0

AMAZONの激安中華マイク改造

あのフィーバーからもうじき3年近くになります。

 

1603 :Amazonの超激安コンデンサマイクが高級機に変身する改造(第1編)・・・2016年1月

https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-12115618790.html

 

ユーザー層・スキルを乗り越えてマイクロホンの世界・業界・ユーザーに激震を与えたこの記事、このブログからの発したフェイクのような情報は世界をかけ巡りました。

 その後メキシコ~英国方式では言葉の壁を巧みに利用され、彼らの本当の目的が分からないまま直さざるを得ない彼ら方式を書き換えるハメに、それは「Shinのサイン入り回路図」として変造利用され、結果として2つの方式が併存することになった。

どちらもマイクロホン自作ファンのプラットフォームの1つとして生き続けています。

 

 

そもそも 私があの記事を書いた真意は何だったのでしょうか。

それはたった2500円で簡単に2けた上のマイクのパフォーマンスが得られるという怪しさ、信じても信じなくても「エッツ」という驚愕を誰でも簡単な改造で味わっていただくことができるからです。

 キモとしたのは回路的には多少疑問部分があってもコンデンサマイクを必要とする方に結果の素晴らしさを共有していただくために可能な限り敷居を低くして僅かな手数で大きな収穫をする作戦をとりました。

 基板はできるかぎり「そのまま・そのまま」と、その甲斐あってミュージシャンをはじめマイク作りには縁のない多くの方々、普段はんだごてを持たない方も目の色を変えて改造に走りました。

 

★純粋技術的には問題だらけのため多くの方々から重箱の隅や細部、「そもそも」的なバッシングを受けることになりましたが、人を幸せにする事と完璧を求めることは両立できにくい事を感じながら私は方針を曲げませんでした。 

 

YouTube(白背景)YOUTUBE https://www.youtube.com/watch?v=xWYjaKBuzXI

 

(経緯)

双葉 2016年正月のことです、たまたまポップアップしてきたAMAZONの広告に驚かされました。

販売ページは2,530円の安っぽいながらサイドアドレスマイクがショックマウントやケーブル一式であるではないか、 もう一度内容をたしかめると「プラグインパワー」ですら動くらしい、眉ツバ承知でポチった。

 

届いたものは安物であるにも関わらず値段相応ともいえない内容に驚愕、しかし案の定音が変!、そうです、盛大なホワイトノイズと逆相音です。

それを割り引いても「きわめて素性はイイ」と判断、何はおいても逆相を直した。

(この時点でプラグインパワーのユーザーは切り捨てざるを得ませんがあたりまえのコンデンサマイクにした)

 

 この時は回路も不明であるが間違いはないはず、と7V付近のツェナーダイオードを取り外し無難な抵抗値、5.6kΩに替えてあえて非安定回路にした。

 

  案の定盛大だった「サー・ノイズ」は消え、この時点であっけなくベリンガーC-1は超え、このマイクのさらなる実力を期待した、特にカプセルの優秀さがきわだって確認できた。

 

 

よし!、多くのかたにスキルの高低にかかわらず、はたまた「唄ってみた」の高校生でもここまでの内容なら専門知識の必要なく高性能激安なマイクが手にできるように配慮した記事にした。

改造レベルを小分けにして発表した、どの段階レベルでも満足できるものでなければなりません。

 

サーノイズより大切なのは「相」の問題、ここから始めたがあまり理解されなかった。

ツェナーはずしは決定的、大いににうけ、AMAZONでは品切れがすぐ起こった。

 

そこから一週間間、少しづつ回路の解明を始めました。

ブラックボックスであった基板を回路図化する仕事、テスターとルーペを使ってほぼ2日で書き出しました。(若干のミスは後で気が付いたり、NPN-PNPの逆などはご指摘を受けて何度も修正しました)

ともあれ回路図化は待ち望まれていたのでしょう、15000/DAY のアクセスが続くほどでした。

 

同時にソースフォロワ改造の結果も出たのでテスト録音をおこないました。

 

双葉 100の議論より耳で判断する。

Voiceを使うのでSONY C-38Bとの比較がわかりやすい、また低価格で当時人気はあるものの盛大なホワイトノイズと位相的に違和感のある欠陥マイク、ベリンガーC-1を加えた。

 

YOUTUBEではこの改造マイクの優秀性をステップを踏みながら確認できるようにしました。

日本の標準マイク代表・SONY C-38B、低廉不出来の代表・ベリンガーC-1とも横並びで試聴するとこのマイクのビックリする可能性が見えてきて実に面白いです。

 

つぎに

ヨーロッパの名機・高級機を含めた公開鳴き合わせに勝つことを至上命題として臨みました。

https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-12135001581.html

 

 

マイク 音響技術者たちに大いにウケけたのは見た通りおもちゃのようなマイクが「ノイマン」「AKG」「DPA」「ゼンハイザー」などの名機と平然と互角に戦う姿にあった。

まるで草野球チームが大リーグと試合するような構図に見えるのでしょう。

 

 しかし時にそれらを軽く追い越すパフォーマンスには喝采、笑いの渦、まるでマジックショーさながらであった。

 休憩時間には「なにコレ!」と質問責め、ノイマンやDPA、AKGを指して「じゃあこの価格差は何?」とあっけにとられた突っ込みグサグサと。

 (これがプロの生の反応でした)

 

 ここまでを第一目標にしていましたのでまるで「ドンキホーテ」のような行為に周囲はあきれはてたと思いますがそれは全部事実であることがこの改造マイクの意外性たるところです。

 

 

太陽 それにしてもこんなめったにない改造アイテムに恵まれたことに感謝です。

 

          以上

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メール  
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp  

1824 マイクロホンが重いのはいいことだ

$
0
0

いつの頃からかマイクロホンの音がどうも軽くなったように感じてならない。

 

いくつかの節目がある。

 

1.従来の金属ダイキャストボディからプラスチックボディが使用されたとき

2.ECMがこの世にあらわれたとき

3.プラグインパワーECMが出現したとき

 

「重量・質量」はマイクロホンにとって重要な価値であることを忘れてはならない。

 

FET外付け型ECMを例にしたが、この法則はすべての変換形式のマイクロホンに共通します。

 

 

(特徴)

・軽いマイクロホンほどタッチノイズ(手ざわり雑音)が大きい、指向性マイクはさらに増加する。

・ケース質量(重量)を増やすよりも「カプセル」(※1) 質量を増加させたほうが理にかなっている。

・運動支点(メカニカルアース)の強化により、発展的にマイクロホンの「防振構造」は不要となる。

 

(※1) 

コンデンサ型

DCバイアス型:(ダイアフラム)、

ECM型:(カプセル)、

 

ダイナミック型:(ユニット)、

リボン型:(モーター)、

クリスタル型:(エレメント)] と言い換えられる。

 

(現状・問題点)

1.プラグインパワーのステレオECMは最悪であるようにプラスチック筐体とマイクロホンの軽量化は害悪以外の何物でもない。

2.ネオジウム磁石を使用した近年のリボンマイク、軽さやワイドレンジさは誇るが往年のアルニコ・リボン型とはまず比較にならない。

 

 

3.軽いダイナミック型はまず見られないがヘッドホンユニットをマイクロホンの代用とした時一瞬でわかる。

 

マイク評価において「VOICE」は「楽音」を圧する。

 

 

以上の各ポイントは楽音では判断しずらい場合も「VOICE」では簡単にわかる。

 

Shinの「マイボイス・リアルタイムモニター」に注目ください。

 

「マイク評価は音楽でやってはいけない」を地でいく結果となります。

 

                   以上

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メール  
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp  

1825 :二枚貝に学びクリスタルマイクの単一指向性化を実現!!

$
0
0

「単一指向性クリスタルマイク」なんて過去にあっただろうか

単一指向性クリスタルマイク試作

 

Twin Shell 構造で決まり!

 

「音圧型」である無指向性マイクに指向性をつける方法はいくつかありますが・・・

音圧(+)に対し速度成分(-)を加減調整した「音圧傾度型」のノーマルな単一指向性マイクをクリスタルマイクで実現させた例はおそらく初めてじゃないかと思います。

※(前回「TWO LEAF」型としてバラック実験をおこないその可能性を探りましたが、今回はほぼ完成形までたどりつきました)

https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-12401851971.html

 

双葉 無指向性マイクを「単一」化する方法にはいくつか考えられます。

採用したのはごく一般的な「圧力傾度」型、つまり「音圧」と「速度成分」との取り込みエネルギー(位相差)によって指向性を得るノーマルな方法です。

 

双葉 前回バラック実験では2つのエレメントに角度をつけた音圧傾度型を探りましたが、その後角度をつける必要はなく適切な前後比を得られることがわかりました。

さらにバッフル板追加で完成度を増しました。

 

双葉 後ろに開ける穴の大きさによってワイド単一指向性からハイパー単一指向性までを選ぶことができます。作例の3φでは一般的なカーディオイド(単一指向性)が得られました。

小さい穴ではワイド、大きい穴ではハイパー単一になります。

 

※ ちなみに作例ではフロント0dBに対し、サイドで-5dB程度、リアでは最大約-20dBという結果となりました。

 

 

 

 

 

双葉 裏側に穴をあけただけでも十分単一指向性は得られますがあまりにもローカットになる為低域を保障する必要があります。その意味で「2エレメント」が決め手なのです。

「TWIN SHELL」構造と名付けました。

 

? せっかく「単一指向性」を得たのに、なんで無指向性のエレメントを加える?、そんなことしたら「無指向性」になっちゃうでしょう。

aya いいえ、速度成分(逆相)との合成ですから性格の違った2つのエレメントを1個のエレメントとして見ればいいんです。

 

(ケースマウントなど)

例の中華マイクをほぼそのまま使える。

紙テープのバッフル板、クリスタルエレメントの上側には速度成分取り込み穴を設けた。

 

 

大変イレギュラーかつ常識外れな作例ですが「無指向性マイク」全般の「有指向性化」へのヒントとなれば幸いです。

 

                  以上

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メール  
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp  

1826 :カメラレンズを使わない撮影システムの提案

$
0
0

写真の大切な要素に背景の「ボケ」がありまが・・・

 

 

(作例-1)

「窓辺に」 Shin

 Eschenbach(エッシェンバッハ) 10xアイルーペで撮影 絞り:ナシ  カメラ:EOS R(ミラーレス1眼)

 

 

スマホの普及によりだれでもが内蔵カメラを常に持ち歩き簡単に高画質の写真を楽しむ、という少し昔では考えられないことが日常となっています。

クッキリ・ハッキリ写るのは当たり前、いま求められているのはその先にあります。

人の目はそんなに「パンフォーカス」ではなくきわめて「アウトフォーカス」です、したがって被写界深度の浅い美しいボケを求められるのは当然のなりゆきでしょう。

 

ピントクッキリ部が写真撮影のA面、アウトフォーカス部をB面とは私は考えていません。「クッキリ・ハッキリ写真」を乗り越えたところで多くを手に入れることができます。

 

 

それにしても写真レンズとマイクロフォンは音と映像の違いはあるものの、ちょうど同じ位置にある機材なのが偶然の一致です。

 

 私は元、あるカメラメーカーに在籍していたことがあり取り扱い商品であるドイツレンズ(Z社)の良さをを伝えるため、そのレンズの歴史とあわせてその表現力について叩き込まれた時期があります。

一眼レフ撮影歴は32年ですが、同年代の撮影愛好者に比べ圧倒的に短いと思います。

 

長い休止・スランプを繰り返しながら写真撮影に再度突き動かされました。一昨年、やっと自分の求める写真世界を発見、すぐ一員となりました。

それは「ボケフォトファン」(Facebook 公開グループ、「 代表 堤氏」です。

 「ボケ」を脇役から主役(テーマ)に変えて表現する、という逆転発想の「ボケフォトファン」に加わってもうじき3年になります。

 

その中で「トリオプラン」「HELIOS」など海外レンズの「破綻した美しいボケ描写」に親しみながらこのたび開発したのがカメラレンズを用いない撮影法です。

 

もちろん一般撮影に向くものではありませんが、方向性としては「写真表現の印象派」を指向していますのでメンバーも絵画表現をカメラを使ってやろうとする各種試みが今熱く、絵画の世界で「モネ」に見られた創世記の印象派のようにあたりまえの写真常識を超越してタブーを打ち破る熱気にあふれています。

私は「カメラで絵を描く」という暗黙の共通認識が特徴的なグループだと認識しています。

 

【カメラレンズを使わない撮影システム】

Shinが提案する手法をご紹介します。

 

(上例ではCANON EOS M-3ボディを用いています)

 

 

(特徴)

双葉 ミラーレス一眼レフを用います

双葉 レンズは高倍率拡大ルーペ(5~10倍)を用います。

双葉 AFは使用できません、MF、絞りもありません

双葉 マウント変換アダプターを多用しますが基本マウントはM-42(プラクチカマウント)です。

双葉 このボディではフランジバックは20mmですがメーカーやマウントが変わればフランジバックは異なります、あくまでもそれにあわせて構築します。

双葉 一つ気を付けたいのは、レンズが後退したとき撮像素子に当たらないようにする。

 

(作例-1)

「花渦」 Shin

Eschenbach(エッシェンバッハ) 10xアイルーペで撮影 絞り:ナシ  カメラ:EOS R(ミラーレス1眼)

 

双葉 Eschenbach(エッシェンバッハ) 10Xアイルーペについて

・2枚のエレメントによるルーペです(ワイドレンズ系です)

・バックフォーカスを長くとると被写界深度が浅く、フォーカス付近以外は大きく破綻したボケだけが残る。

・バックフォーカスを短くとるとフォーカス位置付近以外は大きく回転するやわらかい破綻したボケに囲まれる。

 

他にPEAK LUPEほかも類似した表現、あててみなければわからない世界でもある。

 

 

 

番外

これは既存の写真レンズの中にジルコニアを仕込み「破綻したボケ」を作り出した例です。   

(作例-3)

「晩秋の息吹 紫レンギョウ」 Shin

 Carl Zeiss Vario Sonnar 35-70 f3.4 開放、ジルコニア追加改造 (EOS R )

 

このツアイスレンズを改造使用した宝石レンズシステムとルーペシステムによる、両方を現在進めています。

 

 

 

*今回は音響から大きく外れましたがShinのもう1つの面をご覧いただきました。

                          以上

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メール  
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp  

1901 :あたらしい年に まもなく700万アクセス

$
0
0

2019年

 

ことし6月でこのブログ開設から10年を迎えます。

また開設以来の累計カウントがまもなく700万アクセスに達します。

ここまで育ててくださったすべての読者の皆様に深く感謝申し上げます。

 

 

「周回遅れ技術は最先端を凌駕するパワーを持つ」

というのが昨年の抱負でした。

おかげさまで昨年の抱負 https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-12338473073.html

はすべて達成して新年を迎えることができました、皆様ありがとうございます。

 

昨年古希を迎えましたが耳は年齢から大きく外れたコンデションで維持できています。

ことしも継続して「発展途上」のデバイスであるマイクロホンにアイテムを絞って研究、「新雪」を踏むことを旨として歩き続けます。

変わらぬご支援を賜るようよろしくお願いいたします。

 

 

双葉 リボンマイク

2015年より始めたリボンマイクはその後リボン張替えを繰り返す中おかげ様で遂にRCA-77D(DX)のリボン張替え、音響的調整の習得と、国内ではめずらしくお役にたてるところまで成長できました。

これまで支えてくださった皆様のおかげです。心より感謝申し上げます。

 

◎ことしはさらに熟練度と技を磨いていきたい。

また丈夫なリボンマイクへの開発・立案を引き続き進めていきたい。

 

 

双葉  コンデンサマイク

WM-61完売以降、無指向性ECMによるマイクの「手作り熱」が若干さめているように感じます。

「代替品」では要求に追いつかないからでしょう、そんな中プリモEM-158はうってつけですが、3端子改造の難易度が高い点が残念です。

また秋には秋月で扱い始めた「フォーリーフ社」各品種は予想外にクラフトファンをがっかりさせたことでしょう、選択機種の大失敗です。

せっかくのチャンスになぜUEB-5361およびUEB-5261にしなかったのか不思議に思えます。

 

コンデンサマイク全体としては高級ECMの定着で高級DCバイアス型の一角を足元から揺るがしているのが実態としてあります。

 

今年は新しい方式のコンデンサマイクを模索していきます。

 

 

双葉 クリスタルマイク

一昨年偶然見つけた入手先(Made in japan)からの調達によるクリスタルマイク・エレメントはハムの世界でおおいに歓迎され、またティアドロップ(砲弾)型マイクが「音創り研究会」により販売されました。

ほんの一瞬で完売し今更ながら「クリスタルマイク」というジャンルが健在であることを感ずるとともにやり方しだいではマイク選択の新しいトレンドになるかもしれません。

音創り研究会販売のDXM-02Sクリスタルマイク

 

 

ことしはファンタム式クリスタルマイクDXM-01Pの通販が予定されております。(時期詳細は追ってご案内しますがいきなり決定する場合もあります)

 

◎今年の課題はすでに発表した「単一指向性型」の完成度を上げること、これは類例がないと思われます。

 

 

 

双葉 マイクロホンは未だ発展途上の音響デバイスです。

先人のやり残した仕事がそこかしこに散らばっている、発想さえ変えればさらに開ける未来がある。

そんな可能性探しの旅はことしも続きます。

 

2019年1月1日   Shin

 

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メール  
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp 

緊急速報:アマチュア無線のみなさまへお知らせ

$
0
0

 

アマチュア無線のみなさまへお知らせ

完売お礼

ご案内した10本すべて完売となりました。

 

ありがとうございました。

各局 本年もよき年でありますように。

 

2019年1月5日10:22 

 

この速報は(1月5日00:00)Shin(JA1SLX)とJI1ANI局ブログhttp://psk31.cocolog-nifty.com/digitalmode/との同時発表です。

 

 

 

 

 

昨年ハムフェアで大評判だったクリスタルマイク。

年末にメンバーが頑張ってDXM-01Pを10本用意しました。

 

1月5日00:00~再生産分10本限定販売開始しました。

売り切れしだい終了させていただきますのであしからずご了解ください。

 

 

 

 

機種:DXM-01P

商品内容:クリスタルマイクファンタム電源動作 動作電圧:18~52V

価格:6,000円 (お一人様1本限定)

(送料:着払い ヤマト宅急便 関東発 60サイズ)

 

 

双葉 ファンタム電源動作ですので無線機との間に別途ファンタム電源内蔵ミキサーまたはファンタム電源装置が必要です。出力部はXLRコネクタ使用ですのでご注意ください

 

双葉 DX運用向け(1MΩ抵抗付属)

デフォルトでは4.7MΩの入力抵抗でワイドなラグチュー音質。

付属の1MΩに交換でDXパイルアップ用として外部機器不要で音質変更できます。

 

双葉 DXM-01Pのご紹介

(mac s'Brog 2018年8月4日

http://akkeshi.cocolog-nifty.com/blog/2018/08/dxm-01f-bc4e.html#more

 

 

 

 

DXM-01P

 

 

マイク本体

 

 

マイク内部の様子

 

 

 

 

 

 

(入手について)

購入ご希望の方は下記に今すぐメール願います

ご注文メール到着順10人様まで (素早い完売の可能性が高いです)

 

メールアドレス: ji1aniアットマークnifty.com(アットマークは@です)

(担当:福井)

 

 

残念ながら入手できなかった方にはお詫び申しあげます。

                                             以上

 

 

 

 

今回のご案内はブログ「ShinさんのPA工作室」記事上にておこないました。

 

 HIFI-SSB 音創り研究会

 

1902 :7年ぶりのピアノPA用X-Yステレオマイクロホン

$
0
0

「ピアノPA用X-Yステレオマイク」

今回はサイドアドレス型で実現させる事にしました。

山形のフォーリーフ製UEB5361使用のピアノPA用X-Yステレオマイク

 

試作第1号機を2011年に発表した「ピアノPA用X-Yステレオ・バウンダリーマイク」、そして翌年の第2号(正式版)の稼働結果が予想を超えるものであったことが今回の製作の大きなきっかけとなりました。

 

 

試作1号機  2011年(マイクの置き位置にご注目ください)

 

試作1号機はこのスタイルのPA用マイクの実用性を確認、「茶こしマイク」の愛称で試行錯誤しながら現場からのフィードバックによって解決すべき問題をクリアして正式版につないでいきました。

 

 

 

 

2号機(正式版=茶こしマイク2号)まで1年をかけてハード的、外観的にブラッシュアップしていきました。

「X-Yステレオ・バウンダリーマイク」はどこまでホールでの稼働に答えられる内容となるか、東北のあるホール技術者との共同開発のマイクとして好評いただくまでになりました。

2号機(正式版) 2012年(マイクの置き位置にご注目ください)

 

【X-Yステレオ方式について】

A-B方式などにくらべ省スペースでスケールの大きな良い結果を得られる。

2つの方式があり、どちらも一長一短がある。

 

1.スペースド式(仮称)、クロス式(仮称)とがある。

2.バウンダリー型試作1号機はスペースド式、正式版はクロス式でした。

スペースド式(仮称) はL/Rのカプセル同士が近づくほどお互いの形状による「しゃへい」・「反射」の干渉により位相=指向特性に影響を与える。

お互いを離すと改善するが今度は左右マイクのこれまた位相=(ワンポイント性と指向性)を乱すことになる。

(形状として一体型レコーダーのマイクでは「クワガタ」形状となる)。

 

クロス式(仮称) はL/Rのカプセルが上下に重なり合い、左右マイクのワンポイント性が保たれる。

上下方向の位相差が生じるためカプセルは小さいほど有利となる、既存の2本のマイクを重ね合わせるより高さの影響は少ないといえる。

(形状として一体型レコーダーでは方式上厚みを生ずる)

 

双葉 7年後のこのたび非バウンダリーで非バウンダリーのピアノPAを目的としたX-Y型ステレオマイクの要望によりスモールダイアフラム及びラージダイアフラムの2種類を完成させました。

今回はその1つ(スモールダイアフラム 13.8φ使用)をご紹介します。

このカプセルは7年前と同じフォーリーフのUEB-5361です。

 

 

構想としてX年前の「茶こしマイク」として愛されてきた内容そのままに「ややオフ」のマイキングで豊かなピアノのPAを目的として結果としてケースの手作りをやめ中華マイクのケースを強化採用した。

 

一連の中華マイクケースの鳴き防止のため厚ゴムによりデッドニング改善した。

 

カプセルはフォーリーフのUEB-5361を使用、同種のカプセルの中で大変優れた音質実績を持っています。

 

 

【回路図】

回路は7年前の2号機(正式版)とまったく同一です。

 

 

 

 

【接続ケーブル】

モガミ2chマルチ(CL2X)ケーブル2mXLR-5/3P変換Y字ケーブル

 

 

 

5PXLR~3P XLR L/R変換

 

 

5P XLRステレオ用接続図 (ノイマン、シグマ 互換Pinアサイン採用)

 

 

(内部)

ケース内部はゴム板でデッドニング行い「鳴き」防止。

 

 

90度ひねりのカプセルマウントの様子、床部は吸音材敷き詰め

 

【あとがき】

今回のX-YマイクロホンはピアノPA用として「ややオフ」から広がりと芯のある質の高い収音を目的として設計しました。

 

 

 

次回は同時に製作した1インチタイプで同じ目的のマイクを発表します。

 

はたして現場ではいかに。

 

                     以上

 

 

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メール  
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp  


1903 :ピアノPA用大口径X-Yステレオマイクロホン

$
0
0

前作に続いての 「ピアノPA用X-Yステレオマイクロホン」は大口径(1インチ)です。

 

前作(小口径)と同時進行で製作しました。

 

双葉  こちらはKOWAKT2578EC mkⅡカプセルを使用、同社KT2578とスペックは同一ですが聴感上のブラッシュアップが図られ一皮剥けたサウンドに仕上がっています。

このカプセル、試作段階でShinも音決めに少し加わった経緯があります。

 

常に研究され最高品位の大口径ECMと国内ではめずらしいDCバイアスダイアフラムの提供を続けているKOWA社はマイクロホン・クラフトファンにとって大変貴重な存在になっています。

 

ピアノPA用X-Yステレオマイク(1インチ大口径) 裏側

「指向性表示」をおこないました。

 

考案したX-Yステレオマイクの指向性マーク

 

 

 

表側(FRONT」表示をおこなった。

 

 

マイクロホン本体とケーブル一式

L/Rの信号はモガミの2chマルチケーブル(2m)を採用、XLR-5Pコネクタを使用。

さらにXLR-5P→3Px2変換のY字ケーブルとで構成、短いY字ケーブルだけでも使用可能にした。

 

【特徴】

高品位大口径ECM KT-2578mkⅡの音はDCバイアス型ダイアフラムとの判別はつきません。

指向性も小口径よりやや広めで定位の綺麗さ、音は美しく、あまりの自然さに感動します。

 

【内容】

中華マイクのケースを採用、厚ゴムによりデッドニングを施して鳴き止めを行いました。

KT2578EC mkⅡカプセルはFETなしのバックエレクトレット型であるため外付け部品が必要、ハイインピーダンス部むき出しの為マウントに工夫を要します。

 

カプセルマウントの様子(90度ひねり構造)、座布団は吸音材。

カプセル裏にFET(2SK118)と高抵抗(1GΩ)がある。

 

 

【回路図】

回路的には小口径版と基本的に違いはないが、カプセルのインピーダンス変換部は2SK118使用、外付けディスクリートとなっている。

 

 

【さいごに】

双葉 始めてその音を聴いたエンジニアはワンツーcheckで一言、「センターの音は素直だねー」。

そう、X-Yマイクの能力はセンター定位音の自然さがすべてを包括します。

 

双葉 ピアノPA用として製作したが、このマイクロホンはドラム収音などアイデアを生かした使いまわしが可能でしょう、またノイマンSM-69やSM-2に似た使い方が想定できます。

 

双葉 長距離伝送を可能にさせるため出力インピーダンスは低く、58Ωに設計しました。

 

双葉 X-Yステレオマイクは正立時と吊りとではL・Rが反転します。

 

                       以上

 

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メール  
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp  

1904 :電池も電気も不要、マイク出力を増強させるリング「Gain boost ring」

$
0
0

種も仕掛けもない魔法のリングです。

(単一指向性限定)

 

Gainはせいぜい3~8dBです。

要はそれが必要かどうかです・・・・・・

魔法ですので、なぜそうなるのかは今のところわかりません。

 

 

双葉 マイクのゲインUPの方法としては電気的な方法以外に機械的なものがあります。

 

パラボラを使った集音器が代表的ですがバカでかくカットオフ周波数を持ちます。

またスピーカ同様にバッフルを使ったものも有効ですが、それは一定の大きさと周波数特性を持ちます。

 

双葉 それに対しこの「Gain boost ring」は一定の条件の下では音質や周波数特性を左右するプロセスを持たない為副作用はありません。

 

双葉 一指向性のマイク構造として無条件に採用してよいのではないかと思うくらいです。

 

(尚、これは2012年に最初の記事を発表しています)https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11372281152.html 

この原理はいまだに判明していませんがスペアナ波形が「サッ」と全帯域で数dB上昇するさまは「エッ!」と驚かされます。

 

方法は簡単で下の各写真のように任意のリングを単一指向性カプセル(マイク)のフロント面に合わせて浮かすだけ、リングはこれより前でも後ろでも適切な動作になりません。

また無指向性カプセル(マイク)には効果がありません。

 

 

 

YUTEC EM-17UEカプセル使用

大きなリング

 

 

少し小さいリング

 

 

既成マイクにも (AKG C-480 CK-61コンビ)

Gein-UPのご利益はまちがいなく

 

 

テストに使ったリング各種

 

上写真、特にノイトリックXLRコネクタのブッシングについている穴だらけのリング、これでもYUTEC EM-17UEで6dBのゲインがあります、穴だらけの方が良いのか・・・不思議です。

 

 

 

 

(推定プロセス)

リングを通過するのは「速度成分」だが音圧を受ける面積を等価的に広げた上、リングを通過する際音圧エネルギーを「速度成分」に変換することでフロント感度の上昇が起こるのか・・・・

 

はたまた、フロント面で受け音圧に対しレンズのような効果をもたらすのか」・・・・・・不明。

 

エネルギー不滅の法則から上昇したレベルはどこかを減少させているはずだ、推定だがそれは指向パターンのうちどこかを削ってフロント側に乗せる以外にない、結局そのあたりにこの原理を求めるしかないと感じています。

マイクロホンの指向性別の感度差がすべてそうであるように。

 

 

 

(参考)

※「オーディオデータマニュアル」 昭和52年オーム社刊 より引用させていただきました。

 

 

 

【ご注意】

本記事内容の商業的窃用は厳におことわりしています。

2019年2月1日 ブログ「 ShinさんのPA工作室」 管理人

 

 

 

 

                        以上

 

 

 

 

 

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メール  
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp  

1821 :NEWデザイン 1インチ高品位超広帯域・コンデンサマイクの製作

$
0
0

(はじめに)

このブログから世界に飛び立ち、ショッキングな内容ゆえ大きなブームを起こした「AMAZONの超激安コンデンサマイクが高級機に変身する改造」あれからまもなく3年。

https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-12115618790.html

 

基板部品・構造体のチープさはご愛敬、プラグインパワー動作と3番HOTをやめ、ツェナーノイズさえ対策すれば本質的な良さを見せ、ソースフォロワー改造+αで国際級のマイクになることが世界中のマイクロホン技術者に驚きを以て迎えられました、今でもその流れは変わりません。

 

双葉 写真は日本音響家協会主催の公開イベントにおけるマイク鳴き合わせ風景(2016年3月)

青いマイクが超激安改造マイク(ソースフォロワー)BM-800です。

よほどj自信がないかぎりこんな場所に登場させることはあり得ませんね、負けると思ったらこんなことさせません。

世界の名機11本との鳴き合わせは一歩も引くことなく参加エンジニアは目と耳を疑った、ローの薄さのみ僅か指摘があったがヨーロッパ勢同様の上位ランキング、注目度はダントツの一位でした。

 

 

このブログから発したこの流れは現在でもとどまることなく、ツェナーノイズ対策法はその後メキシコ~英国方式が加わり、世界を二分して事態を面白くさせています。また価格が安いのでケースのみ流用して自作マイクを作ることも盛んにおこなわれています

 

 

 

雨b しかし

このシリーズの激安マイクには外観上の「違和感3点セット」がありました。

 

 1.センスのない見苦しいボディカラー(ポップ感とも言えず、只ただ安っぽいだけ)

  2.高級感など微塵もなく恥ずかしい「金色」リング(はずすとホッとする)

 3.安っぽい金色のスクリーンメッシュ(AKG 414とは似ても似つかず視覚上拒否反応を起こす)


この三者が一体になるとさしずめ「夜店(露店)のオモチャ」の雰囲気になり、現在では「3」を残すも2年前とは様変わりしている。

コストアップする要素はなに一つないのでよほど学んだのでしょう。

 

ボディカラーは上の写真が世界のすう勢、黒を含めた無色系、メッシュスクリーンはせめてシルバー系の金属色、できればつや消しであることがマイクロホンとしては好ましいが、現在はあたりまえの姿に向かいつつある。

 

(生産国の色彩感覚は100均の商品でもわかる通り日本人、欧米人感覚と大幅なズレがある。そしてマイクロホンに奇異な着色・メッキを加えるのは絶対受け入れられない)

 

 

双葉 さて、今回は1インチのカプセルであるKT-2578の新作進化系を用いたマイクの製作にあたり、この違和感3点セットを排した新デザインを提案します。

(この形状は古く、1928年創業時のノイマンCMV3をイメージしました。)

 

デザイン以外の内容は1708 :高品位新型1インチ大口径カプセル採用DIYマイクロホン の記事とほぼ変わりません.がこのカプセルは2SK117GR使用を前提に設計されているためこれを守り、高抵抗は(1GΩ)を外付けとしました。

 

【製作】

今回はこんな材料を使って外観をキメました。

右のほうは6mm程度のインチネジであるので6mmのタップを使ってネジを立て直した。

左の水道材料には穴があいていないので5.2mmの下穴をあけ、6mmタップを通し左右の金具をネジでつないだ。

 

こんなイメージができたのでこれを具体的に作りこんだ

 

1.AMAZON激安コンデンサマイクを所定の対策を施し、仕上げた。

・XLR部のリード線を入れ替え、2番HOTにした。

・ツェナーダイオード撤去・5.6KΩ抵抗と入替実施

・ケース内側に制振ゴムの貼り付け(ケース固体鳴き防止)

・ここまででサウンドチェック実施.(正常動作を確認)

 

2.KT-2578系カプセルマウントを台座の加工と同時に仕込んだ。

・基板を外し、既存のECMも取り外す。

・カプセルブロックを交換し、写真通りねじ止め、完成させる。

表面

 

 

裏面

 

出力の極性

線はコネクタ側で入れ替えていますので色とは無関係にこのようになります、左からGND、HOT、COLD(XLRコネクタでは1、2、3)です。

実際、耳で聴くだけでわかりますが念のため。

 

 

3.背面はインピーダンスがきわめて高いためFETによるインピーダンス変換回路を仕込み背面の静電シールドを完全におこなった。

背面シールドは銅メッシュ30を内側に、ステンメッシュ40を外側に、二重シールド実施。GNDは外枠共通にファラデーシールドを完全にした。

 

【回路図】

葉っぱ 絶品コンデンサマイクの完成です。

大口径1インチの良さを存分に、

「激安中華」のアレンジ版とは思えないいい感じの仕上がりです。

 

聴感上も申し分なくFFTでも20kHZ以上十分伸びているようで、30KHZ以上まではカバーしている印象です。

 

 

 

【最後に】

従来ならこの音はDCバイアスならではの世界であった。

製作してまず感じたのはこの大型ECMカプセルの素性の良さである。

それは巻頭に紹介した通り激安マイク搭載の中口径(16φ)ですら堂々たたるもの、それは現在のECMの標準レベルと言える。 

 僅かに低域の薄い16φの不満点をカバーし、美しいディテールを生み出すこの1インチECMカプセルの優秀性は他では入手できないだけに貴重な一品といえる。

 

かつて(1970年台)からはじまった「DCバイアス絶対!、ECMはゴミ」というコンデンサマイクの定番常識は完全にくつがえされています。

かつての国産コンデンサマイク(DCバイアス)名機と比べても圧倒的にこのECMの勝ちです。

 

我々が勝手に「DCバイアス型」だと疑わなかった超高価なヨーロッパ勢を中心に、メーカーでは詳細をあきらかにしない名機の数々がかなり昔からまさかの「ECM」であったことを理解してほしい。現状を知ってほしい。

(クラシック録音の定番xxxxも、ドラムトップのXXXXも、ましてや楽器コンタクトマイクは100%ECMです)

 

 DCバイアス絶対主義の時代はすっかり過ぎ去っていたのです。

 

 

今回のカプセルはこちらで入手しました。

KOWAテクノロジー https://www.kouwa-tech.tokyo/contact.html

 

                           以上

 

 

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メール  
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp 

1904 :電池も電気も不要、マイク出力を増強させるリング「Gain boost ring」

$
0
0

種も仕掛けもない魔法のリングです。

(単一指向性限定)

 

Gainはせいぜい3~8dBです。

要はそれが必要かどうかです・・・・・・

魔法ですので、なぜそうなるのかは今のところわかりません。

 

 

双葉 マイクのゲインUPの方法としては電気的な方法以外に機械的なものがあります。

 

パラボラを使った集音器が代表的ですがバカでかくカットオフ周波数を持ちます。

またスピーカ同様にバッフルを使ったものも有効ですが、それは一定の大きさとやはり周波数特性を持ちます。

 

双葉 それに対しこの「Gain boost ring」は一定の条件の下では音質や周波数特性を左右するプロセスを持たない為副作用がありません。

 

双葉 一指向性のマイク構造として無条件に採用してよいのではないかと思うくらいです。

 

(尚、これは2012年に最初の記事を発表しています)https://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11372281152.html 

この原理はいまだに理解していませんがスペアナ波形が「サッ」と全帯域で数dB上昇するさまは「エッ!」と驚かされます。

 

方法は簡単で下の各写真のように任意のリングを単一指向性カプセル(マイク)のフロント面に合わせて浮かすだけ、リングはこれより前でも後ろでも適切な動作にはなりません。

また無指向性カプセル(マイク)にはほとんど効果がありません。

 

 

 

YUTEC EM-17UEカプセル使用

大きなリング

 

 

少し小さいリング

 

 

既成マイクにも (AKG C-480 CK-61コンビ)

Gein-UPのご利益はまちがいなく

 

 

テストに使ったリング各種

 

上写真、特にノイトリックXLRコネクタのブッシングについている穴だらけのリング、これでもYUTEC EM-17UEで6dBのゲインがあります、穴だらけの方が良いのか、何でしょう?・・・不思議です。

 

 

 

 

(推定しているプロセス)

リングを通過するのは「速度成分」だが音圧を受ける面積を等価的に広げた上、リングを通過する際音圧エネルギーを「速度成分」に変換することで指向性を変えフロント感度の上昇が起こるのか・・・・

 

はたまた、フロント面で受け音圧に対しレンズのような効果をもたらすのか」・・・・・・不明。

 

エネルギー不滅(保存)の法則から上昇したレベルはどこかを減少させているはずだ、推定だがそれは指向パターンのうちどこかを削ってフロント側に乗せる以外にない、結局そのあたりにこの原理を求めるしかないと感じています。

マイクロホンの指向性別の感度差がすべてそうであるように。

 

 

 

(参考)

※「オーディオデータマニュアル」 昭和52年オーム社刊 より引用させていただきました。

 

 

 

【ご注意】

本記事内容の商業的窃用は厳におことわりしています。

2019年2月1日 ブログ「 ShinさんのPA工作室」 管理人(Shin)

 

 

 

 

                        以上

 

 

 

 

 

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メール  
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp  

1905 :ファンタム式パナ改マイク「fetⅡ」のブラッシュUPリメイク

$
0
0

今年秋、誕生10年目となる「ファンタム式パナ改マイク」です。

 

好評の定番 fetⅡは2010年2月の発表から9年目を迎えました。

このたび初めて基本回路の見直しをおこない、ブラッシュUP・リメイクのはこびとなりました。

 

(fetⅡ・・・フェットトゥー)

 

 

(新旧fetⅡ 外観のちがい)

上:新型(2013年秋以降)

下:旧型

 

この9年間基本回路や定数は変えず外観や作りこみのバージョンアップを続けてまいりました。

実力は業務用途でためされ尽くしていますので今更説明の必要はないでしょう。

 

しかし何よりも手元に秋月のWM-61Aを確保できている現在、その在庫が続く間の正夢。

 

 

 

基本回路、定数は変わりませんがパーツの省略はわずかおこなっています。
その1つは事実上効果の薄い携帯電話からの電波侵入によるノイズ防止コンデンサの除去です。

もう一つは出力部、ドレインのシリーズ抵抗、これは当初強い指摘がありやむなく入れたモノ、結果的に何の意味も持たないためまもなく除去、その回路で継続してまいりました。

 

外観的には上の写真の通り2013年秋からフロントメッシュを加え、デザイン的及びカプセルの高いシールド効果により完成度のアップをはかりました。

 

 

【遍歴】 といっても初期から現在まで同一音でしたが今回は変わる。

1.回路

①初期バージョン(2010~11年頃)

 

 

 

②2011年頃~現在まで(最も長く継続してきた回路)

(変更内容):①ドレイン側の100Ωx2削除、②OUTに入れた30PFx2削除

 

 

③ 2019年2月リメイク・バージョンアップ版

(変更内容):

①WM-61Aのソース抵抗2.2KΩを10kΩに変更しECM内蔵FETの動作点を適正化。 

電源インピーダンスの高いECM電源ラインにデカップリングCを追加、気休めではあるが。

③FET差動AMPの接地側ゲートの直接接地 これにより0.22μF・1MΩを削除しながら同一動作を。

 

 

 

2.2019年2月リメイク・バージョンアップ版の特徴

① WIMAの0.22μFおよび無信号側FETゲートリーク抵抗1MΩ除去によることによる音質変化は見られない。

②ECM電源ラインのコンデンサにより2dB程度全帯域でレベル上昇③S/Nの改善がみられる。

④入力側(WM-61A改ソース抵抗)2.2kΩを10kΩに変更、結果出力レベルは約5dB上昇、聴感上も力感が増え、好ましい結果となった。

ひずみ率の改善により従来の最大入力音圧(130dB THD 1%未満)がさらに上昇したはずであるがかつて130dB超えの超大音圧を出せる環境があったが現在筆者の環境においてこの試験は不可能となっているため検証はできませんが耐音圧でさらに有利となっていることは間違いありません。

 

 

            以上

 

 

(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3、
fetⅡ‐bright など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (いまや貴重品、秋月のパナソニック WM-61Aとオリジナル・パーツで製作) 

 

モノ作り日本もっと元気出せ 

 

【おことわり】

★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。

★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。

★第三者に対する販売等の営利目的としてこのサイトの記事を窃用する事は堅くお断り致します。

★情報はどんどん発信していきます。ご覧いただき、アレンジも良し、パクリも結構です、Shinさん独特のこだわりと非常識を以て音響の世界を刺激してまいります。 

  
ShinさんのいたずらPA工作室  
ShinさんのPA工作室 管理人  Shin-2

ご意見やご質問はこちらから宜しくお願いいたします
メール  
メールはこちらから sound_ai@xk9.so-net.ne.jp  

Viewing all 484 articles
Browse latest View live


<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>