サイドアドレス型構造のマイクロホンは自作でも高品位指向性マイクを実現する良い方法だと感じています。
「軸方向単一指向性」と比べ指向性マイクを失敗なく、ハードル低く。
バックキャビティの難しさや管鳴きに手こずることもなく中~大口径カプセルの良さをスカッと出してくれる気持ち良さがあります。
クラフト・マイクの外観構造はいくつかありますが軸方向単一指向性では「速度穴」と「背面構造」の問題は次元の異なる難しさを経験させます。
このハードルを楽しんで克服しないかぎり「やっぱり音が変!」で終わってしまい、実にもったいないと思います。
このため既存のダイナミックマイクなどの中身を換装する方法が「実現への早道」と思われて、これに走ると足抜けが困難になるだけでなく「設計意図の異なる家の間借り」というボトルネックにより、カプセル本来の能力に無関係な別マイクになって終わることでしょう。
サイドアドレス型はこの点、「軸方向単一指向性」の設計上の難しさには触れずに良い結果が得られるためShinさんは好んでこの形式を使ってメーカー製高級マイクと張り合っても互角または勝てる結果を得ています。
何度かご紹介している某社のUEM-16、EM-17UEは高級マイクとして高い実力をもつカプセル、ユニットである事が最近、Shin同席で、ある音響プロ集団のおこなった内外11種類のマイク比較試聴実験の中で確認されました。
今回のアイデアは類似例が昨年の記事、「1438」 にてすでに採用していますが、さらに簡略化したこの外観作りのレシピをあらためてご紹介します。
【材料】
・排水ゴミ受け(三栄水栓 アミゴミキャッチ PH620F-2-L) 単価 380円(ホームセンターなど)
・スマホ用クリップホルダ ラージ(55~85) 単価 250円(アキバあたり)
・スタンドネジ変換アダプタ、カメラ側1/4・スタンド側3/8 単価 500円(トモカ)
A :「オイオイ!Shinさん、またもやこの路線?・・・変な人だなー」
Shin:「エッ?」
【製作】
SANEIの「ゴミキャッチ」は直径83mmと申し分ない大きさ、しかし中に支柱が立っている、これを取り除いて自由空間を作り、メッシュ中央の支柱止め金具を撤去する。
センターのカシメをドリルでさらう、メッシュをちぎらないように注意。
カシメをはずせば裸のメッシュがあらわれる、でもセンターには穴が・・・
スマホ用ホルダではさむ、ホルダトップのゴムははずし、その部分から2.6程度のタッピングビスでメッシュに固定する。
変換ネジはスタンド側AKG:上側カメラピッチ(TOMOCA)を使用。
あとはこのメッシュ容器の合わさる部分2~3箇所にあなをあけ2mmネジで止めれば完成。
さらに具体的組み込み事例は昨年の「1438」 をご参照ください。
Shinさんはこれをケースにして、手づくり「リボンマイク」に挑戦中です、完成はまだまだ先だろうな・・・・・
(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、fet3など、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (オリジナル・パーツで製作) Shin
(Shinの「ファンタム式パナ改マイク」は従来通りPanasonic WM-61A使用です)
モノ作り日本もっと元気出せ!
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