このマイクはご希望の方に製作致します、10本限定
「餅は餅屋」ってのは本当だ! 見てほしい、この塗装。
measurement-fetⅡ はShinさんシリーズではfetⅡ と並んでロングランを競っている人気機種だ、どちらのマイクも黒色化を求められて久しいがこのたび高級焼付け塗装によるファンタム式パナ改マイク「measurement-fetⅡbk 」が完成した。
「ブラック・スカイツリー」の方がいいかな・・・
白バック、黒バック2枚撮っておきました、赤ラインはカッティングシートを細く巻いたワンポイント、オールブラックより断然好印象です。
ことの発端 は読者である友人が「この会社に特別に頼んで、ほらこんな素敵に仕上げてもらったよ」と写真を送ってくれた。
その出来栄えがあまりにも見事なので、「ぜひこの社長とお合いしたい」とお願いして、先日その機会を頂いた。
いいものは費用がかかるが、最低ロットで黒色半艶消し焼付け塗装を依頼した。
埼玉県に工場を持ち高精度表面処理を専門にされている有限会社フジックス
【材料】
6.3φPhoneジャック~XLRオス変換アダプタの入手からこだわる。
クラシックプロの倍近い価格だ、塗装前からまるで銃弾のようにシャープな印象、秋葉原 小沼電気 http://www.0332513991.com/ にて1個800円
塗装をするにあたって中空金属にするためコネクター内部の破壊が必要、インパクト・ドリルとリューターなどを使って無傷で破壊を進めた(慣れれば1個あたり10分位)、長いドライバーとハンマーでぶち抜くのは厳禁です。
コレ、全くおなじに並べたモノで、画像処理で作ったのではありません。
この美しさは惚れ惚れするほどのイイ仕事、宝石のような輝きに感激です。
【製作】
XLRコネクタ部はITT CANONコンパチです、裏側の電極がかなり長いので4mm程度に切り詰めます。
私は電工ニッパーで切り、バリ取りをリューターで行いました。時間をかければ半丸ヤスリ1本でもなんとかなります、(バリ取りで発生した金属粉はキレイに除去します)いずれにしても元のままの長さでは製作できません。
2.
XLRコネクタ裏にこのように作りこむ、基板は4穴×6穴がリミットになります。
したがってこの基板は赤いコンデンサの右面から半穴以内で切り落とします。
基板の穴数を見てください。相当厳しいことが想像できると思いますがここは覚悟を決めましょう、
最後に2穴残りますので47kΩ2本の為にとっておいてください。
裏面パーツは2.2kΩ、1MΩ×2です。
・・・金属皮膜抵抗について・・・
私の記事をご参考に多くの皆様がファンタム式パナ改マイクやカプセル違いのマイクを作られているのをネット上から拝見しています。
皆様、それぞれのオリジナルマイクを楽しんでおられ、うれしいかぎりです。
しかしこぞって金属皮膜抵抗がデカイ!、数倍は大きいでしょう。
この基板に刺さっているのはいずれも1/4W型金属皮膜抵抗です
右側はごく一般的に販売されている5KΩ、真ん中の5KΩは千石電商の普通サイズ、左は同じく千石電商 のミニサイズ1/4W型(各値あり)。
どうぞ小さく作る事にどん欲になってください。(一般の1/4W金属皮膜型では絶対に製作できません)
大は小を兼ねず、小は大を兼ねます。
3.
実体図・・・(本邦発公開です)
(measurement-fetⅡ(New)専用)
(拡大してご覧下さい)
「こんな基板サイズは絶対ムリ」と考えている方のためにShinさんからの応援プレゼントです。
!やる気になればここにドレイン抵抗も30PFのパスコン2個もムリなく入る、超小型機製作の登竜門、ここから先はチップ部品使用で専用特注基板を使用してもこれより小さくなる事は考えにくい。(短絡などの不安要素はないがコネクタ電極から密集した抵抗にかけてエポキシで固めればさらに安心できる。
ちなみに800円の30Wコテ使用で何ら問題なく作業しています、問題はコテ先清浄と半田濡れ、そして水スポンジによる温度管理。
半田は1.0φと0.6φの2種類を使い分けています。
4.
超小型基板手作りの心得
①まず覚悟する、目の健康は出来・不出来を左右する。
②基板作りは1回で決めないと難しい、手直しは半田部分をキレイにする程度にとどめたい。
③隣パターンとの半田タッチや回路の短絡に気をつける
④完成したら、電源を入れる前に誤配線・短絡などのチェックを十分行なう、このため作業後、ルーペによる拡大確認を必ず行なう。
⑤最終的に電源を入れたらテスターで各部電圧チェックし、異常があればただちに手当てする、音が出ているから「正常」とは限らない。
⑥半田吸い取り器は必須。
⑦手直しの難易度が高い場合はあきらめるべし。
⑧手に震えのある場合もあきらめてください。
5.
完成一歩手前
基板見えますか、黒チューブは12φ熱収縮チューブをそのままかぶせています。
最後にカッティングシートによるワンポイント。
私は「d-c-fix」 というドイツ製のつや消し無地カッティング・シートを選んだ。
http://shop.rewall.co.jp/shop/index.php?main_page=index&cPath=1242
(ワンポイント・デザイン例) なんかヒワイかも
【回路図】
超小型マイク用途として作りやすく再考してありますので流用にも良いでしょう。
【主要スペック】
形式 : コンデンサマイクロホン(ECM)
使用ユニット : パナソニックWM-61A (ソースフォロワ改造)
指向性 : 無指向性
最大音圧 : 130dB/SPL(1% THD時 )
適合ファンタム電圧 : 9~50V DC
AMP部 : 本体内に収容
サイズ : 長さ90mm×直径19mm(最大部)
重量 : 50g
適合マイクホルダ : Shure A57F、AKG SA60など
適合WS : WindTech No1400(10φ)など
(ご注意)非業務用USBオーディオI/F、レコーダー、格安卓など低品質のファンタム環境での動作は保障できません。
【さいごに】
こうして手をかけたmeasurement-fetⅡbk はチェックを始めた瞬間”エッ”と思うような音の違いを感じた・・・・・気のせいだろうか、同じ回路なのに。
このマイクはご希望の方に製作致します、この外装があるだけ先着10本限り。
なお無塗装のmeasurement-fetⅡは随時承ります。
(お知らせ)
fetⅡ、fetⅡi、measurement-fetⅡ・LZ-Ⅱ・LZGなど、ご注文により人気機種の製作を承っておりますのでお問い合わせください (Shin)
モノ作り日本もっと元気出せ!
【おことわり】
★ここで公開している回路・写真・説明文などは音響家の方、アマチュアの方でハンドメイドまたは試験評価なさる場合の参考として考えております。
★製作物・加工物の性能・機能・安全性などはあくまでも製作される方の責任に帰し、当方(Shin)ではその一切を負いかねます。
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