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※管理人Shinは知財保護において個人による「特許」のようなものを好まず、「全公開」を旨とします。
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はじめに
MEMSマイク最大課題である「単一指向性化」はここまでまいりました。
近いうち、後編で完結させますので、一筋縄ではいかないそのプロセスをお楽しみください。
(PA用途 MEMS単一指向性 さんしん用クリップオンマイク)
てぃーが(胴巻)にクリップしたMEMS単一指向性クリップオンマイク
(さんしんのクリップオン収音ではチル(弦)にはマイクをあてません)
筆者が初めてのMEMSマイク製作をおこなった2015年(9年前)の記事:1516では、初めてのMEMSマイクデバイスとして興味津々、その音からの第一印象で感じたMEMSマイク特有「正面」の引っ込んだ音のクセから、この新マイクデバイスとの向き合い方をすぐ感じ取っていたようです。
それは従来型カプセル、ダイアフラムとはあきらかに異なっていました。
この時点から「単一指向性」を思考して、他愛ないアイデアを繰り出していますが、全部当時の記録にあります。
それらはすべて現在の礎となっていることばかりで、いま見返してもビックリします。
MEMSマイク単一指向性化の主役「仮想音圧傾度型」
MEMSでは「仮想音圧傾度型」がもっとも現実的方式
それは2つの無指向性MEMSマイクによる位相差方式です。
2つの無指向性マイクを音源に対し軸上に配置した場合、後方側を逆相配置すると、前方に指向性を持つことは古くから知られているマイキングのワザです。
これは「音圧傾度」型単一指向性マイクを2つの無指向性マイクでシミュレーションした「音圧傾度等価方式」です。
MEMSマイクでそれを現実化したのが「仮想音圧傾度(仮称)」型として進めている「Shin方式」です。
前方マイク(A)と後方マイク(B)を近づけたり、遠ざけたりすると可聴域全体での「音質」と「指向性」の兼ね合いで15mm程度~指向性と他のファクターを含めた「スイートスポット」が発見できます。
◎「指向性MEMSマイク」と称するICS-40800の結果とは雲泥の音質差を示します。(記事:2312 詳細)
MEMS単一指向性クリップオンマイク開発
フレキ蛇の目基板で2つのICS-40730により「単一指向性ヘッド」を構成し「REAN」のmini-XLRコネクターケースを筐体にして「クリップオンマイク」を作った。
「接地ベロ」=洋白(ジャーマンシルバー)材の板バネによりMEMS~ケース間のグラウンディングが効率よく決まった。
(仕上がり外観)
MEMS単一指向性 さんしん用クリップオンマイク
「未完成」の理由
筆者が弾く「さんしん(三線)」のクリップオン収音で強めに弾いたとき、早弾き(カチャーシー弾き)では他社マイクでは問題ないレベルでもここでは大きくひずむことです。
ICS-40730×2 仮想音圧傾度型での異常
(調弦(ちんだみ)はB♭、男弦(ウージル)の開放弦を水牛バチではじいたサンプルです)
「ガツガツ・ビリビリ」とひずみ音を発するがレベルオーバーによる「クリップ」は見られず、150HZ以下を中心に異常な波形が現れて、この音が支配的になっていることがわかった。
このときの音圧は100dBを超えたあたり、AOPからはだいぶ低い。打撃音から生ずる第3の波か・・・
事実昨年の:2322記事の「業界初」型では発生せず、このころからICS-40730およびIM73A135V01の「仮想音圧傾度型」で発生が確認されていましたがICS-40740、ICS-40720では見られない現象。
異音・ひずみ音にもルールがある
マイクの手擦れ音、吹かれノイズなど異音はついて回る。レベルオーバーのクリップ音などいずれの異音にも発生源との関係性により一時的に許される場合が多い。
今回の打撃ひずみに似ているのは「女性コーラス」で時たま見られる「クロスモジュレーションひずみ」があり、演奏を台無しにします。
素人録音の範疇を超える世界ではご法度です。
今回の問題は女性コーラスのときの問題に似ていますが、どうやらそれが低域で発生しているのではないか。
ただでさえ、相性の難しい「さんしん用クリップオンマイク」近いうち後編で解決させます。
第2編につづく
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