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お知らせ
今回はアマチュア無線の「音創り研究会」(JK1HIX 森田 富夫会長)発の新情報をお伝えします。
「ハムフェア2024」が下記の通り開催されます。
2024年 8月24日(土)10:00~17:00 8月25日(日)10:00~15:30
会場:有明GYM-EX(ありあけジメックス)・・・東京都江東区
![TODAY'S]()
「クリスタルマイク」の新製品「DXM-02X 」について
筆者Shinも会員であるアマチュア無線の「音創り研究会」よりハムフェア会場で、当日領布される予定のクリスタルマイク新製品「DXM-02X 」を一足先にご案内をいたします。
!この記事は「音創り研究会」の発表事項にしたがって筆者が編集したものです。
「会」の正式広報ではないことにご留意ください。
このマイクは会長のJK1HIX氏と筆者(JA1SLX)による共同企画商品です。
今日はその一方であるJA1SLX(Shin)目線でのご案内とします。
長い歴史を持つクリスタルマイクも、世界最後といわれた日本の某クリスタルマイク・エレメント工場、最後の職人であった社長が逝去され、最近閉鎖となり今後の入手は一切不可能となりました。
したがってこれが世界で最後の「新型クリスタルマイク」となることでしょう。
DXM-02X クリスタルマイクキット
領布価格:10,000円(スタンドは含みません)
限定:お一人1本になる見込み
動作要件:ファンタム電源動作48V・24V(ファンタム電源供給のできるミキサーまたはマイクアンプなどが必要です、
それ以外の環境では動作しません)
黒とシルバーのシックなデザインがそそられます
6年前、絶賛人気を博したDXM-02sのフォルムをシェイプアップして「ファンタム動作」のマイクとして再登場しました。手作り感などは微塵もありません。
(企画・作りこみは元モノ作りのプロ、会長のJK1HIXとJA1SLX(筆者 Shin)の共同でおこないました)
1950年代そのままのデザインで現れた「令和の新製品」です。
このタイムスリップしたフォルムに郷愁をおぼえるOMも多いことでしょう。
良く見かける、昔風のデザインを模した「レトロ風」マイクとは次元が違います。
「ASTATIC」や「HOHNER」、あるいは「Shure 520」より一回り小さいサイズです。
(Q)「これって金型起こしたらペイできるのかな?」
(A)「ご心配いりません」
(Q)「でも、どうせ中身は安い圧電素子が入っているだけでしょ?」
(A)「いえいえ、当時とおなじロッシェル塩・バイモルフ素子のホンモノです。
MADE IN JAPANのクリスタルマイクエレメント C-253使用です。」
使用したC-253 クリスタルマイクエレメント
(2020年ころまでこの販売サイトが存在した)
その2年後工場は閉鎖された。
DXM-02x諸元
砲弾型(ティアドロップ型)クリスタルマイクキット(XLRコネクタ取付がお客様による手作業となります)
領布元:音創り研究会
動作要件:ファンタム電源動作48V・24V(ファンタム電源供給のできるミキサーまたはマイクアンプなどが必要です、
それ以外の環境では動作しません)
機種名:DXM-02x
方式:クリスタルマイク (MADE IN JAPAN 25mmエレメント採用)
指向性:無指向性
出力インピーダンス:1KΩ
電源:ファンタム電源 48V/24V
ケース寸法: 本体径 44mmφ (突起部含まず)、長さ 70mm
重量:約300g(シルバー)
形状:砲弾(ティアドロップ)型
材質:アルミダイキャスト シルバー:ニッケルメッキ、 黒:黒色焼付塗装
ケーブル長:2m弱 (波の乗りにくい長さに切断すること、またパッチンコアとの併用をお勧めします)
音作り傾向:ノイズから浮かび上がるハギレ良さを持ち、かつ高域偏重をやや抑えた中庸なクリスタルマイク音。
!ワンポイント
”マイクユニット”の呼び方は方式や大きさによって異なります。
・クリスタルマイク :エレメント
・ダイナミックマイク:マイクユニット (一部: カートリッジ)
・コンデンサマイク :小口径・・・カプセル 中口径・・・カプセル
大口径(概ね1inch以上かつ回路素子を持たない場合)・・・ダイアフラム
大口径(概ね1inch以上かつ回路素子を持つ場合)・・・カプセル
・リボンマイク :モーター
・MEMSマイク :メムスマイク(MEMSマイク)
DXM-02Xの特徴
2018年のDXM-02sは無線機直結の8Pコネクタ接続でしたが、今回はXLR出力のファンタム電源方式です。
最近、コンデンサマイクほか好みのマイクでの運用される局が増え、簡単なミキサーを手元に置く局も増えました。
DXM-02Xはコンデンサマイクと同一接続、ミキサーなどからのファンタム電源で動作します。(ファンタム電源以外では動作しません)
クリスタルマイクの受け側入力インピーダンスはMΩ単位で音質が激変します。FET使用のハイインピーダンス入力回路です。
簡単・高品位な「ファンタム動作回路」といえば「Shinさん回路」、まして本人が設計製作するので商的利用でも何の問題もナシ、「音創り研究会」もよく考えてますよ・・・^^;
ということで、見慣れたアレです、回路を書こうと思ったけど、「そこまではマダ」
とSTOPがかかったので基板写真でご勘弁を。
(基板)
超小型基板裏側の青いのが2.2MΩ金属被膜抵抗
ゲートリーク抵抗は2.2MΩで「中庸」音色に決めてあります。
自信のある方のみご自身でこれを変更すると大幅に周波数特性を変えることができます。4.7MΩ以上なら「ゆったり音」、1MΩでは「カリカリ」音になります。
分解・改造に自信のないかたはこのままお使いください。
クリスタルマイクとは
昭和のラジオ少年には特別な思い入れと懐かしさがあり、最後まで使い続けられるのは幸せなこと、それはアマチュア無線局かブルースハープ奏者か・・・
その独特な音色は他方式ではマネができない、まずは7年前の記事を読んでください。
クリスタルマイクのなりたち
酒石酸の飽和水溶液(酒石酸カリソーダ)にロッシェル塩のかけらを入れて温度をあげていくと徐々に成長し、「ロッシェル塩」結晶が生成されます。
ロッシェル塩をある方向に切断すると圧電作用を示し、電極を付けたものはその「面の伸び」「厚み」「すべり」方向のひずみにより「発電」が起こります。
これを2枚にしてその効果を倍の効率にし、発電量(感度)を上げたものを「バイモルフ」と呼びます。
アルミのダイアフラム、そこからアーマチャを伝ってバイモルフにひずみを与えてマイクロホンにしたものが「クリスタルマイク」です。
この素子にも可逆作用があり、信号電圧を与えるとイヤホンやスピーカにもなり、「クリスタルレシーバ」はずいぶん使ってきましたが、今は似て非なるセラミック型を「クリスタル型」とされ、音響回路が省かれ実用には不向きなものになりました。
(参考:実用マイクロホンハンドブック 1967年:CQ出版社)
そうそう、ロッシェル塩原料の「酒石酸」を保管していましたのでご覧ください
これは数年前、秩父のワイン工場を訪問した際いただいた現物、ワイン醸造樽のまわりに付着した結晶です。
戦時中、潜水艦探知ソナー用クリスタル素子の生産のため、同社ぶどう畑と工場は軍の管理下にあったそうです。
2018年の音創り研究会ブース前
6年前のハムフェア2018のときの当会ブース前(東京ビッグサイト)旧モデルの写真が見えます。
「瞬速」の売れゆきにビックリして、やむなく抽選販売とした、そのときの模様です。
このとき入手できた局はラッキーでした。
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2024年 8月24日(土)10:00~17:00 8月25日(日)10:00~15:30
会場:有明GYM-EX
ハムフェア会場でお会いしましょう。
JA1SLX (筆者 Shin)
以上
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おしらせ
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またFetⅡなど純正WM-61Aのファンタム式パナ改マイクも継続中です。
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