「あっ」と言う間に 1年過ぎてしまい、年初予定の3分の1は残ったままです。
最近ある方に言われ、「ハッ」としたことがあります。
「スピーカ(SP)の自作はよくやられるけど、マイクのこういう自作例はとても珍しいですね」と。
この魅力あるジャンルは珍しいからこそ関連ノウハウの共有も少なく皆様と一緒にそれを創って育てていくことこそ貴重なのだと信じております。
定番カプセルと抵抗1本をミニプラグに収めて「最高にいい音だ」と云う方に役にたつ内容はありません。
【ホンモノ】
ところで、Shinさんは「本格的」 「本物志向」という言葉を好みません。
なぜならば、その言葉たちは「本物にはなり得ない素人的まがいモノ」などを意味するからです。
求めているのは常に「ホンモノ」、まるでドン・キ・ホーテのような無謀な行為の連続であってもそれを強烈に求めて善戦苦闘すればそれはホンモノとなり得る。
自作であっても押さえ所を強烈におさえたものは必ず「ホンモノ」となる。
メーカー製品だけがホンモノではないと信じている。
【手づくり】
「手づくり」について再考してみました。
手づくりクッキーやシェフの手作りデザート、手打ちそばや手作り工芸品の数々は「手作り」である事に価値があります。
しかし本来Manufactured product であるマイクロホンに「手作り価値」があるだろうか?
せいぜい「手作り試作サンプル(WS)」という範囲を超えて「手作り価値」を見出すことは困難であると考えます。
したがって、Shinはメーカー市販品と遜色のない「手作り」マイク作りを目指しています。
ドンキホーテでもいい、・・・・・・
一方、メーカーではやりたくてもできない冒険をやってのけられるのも一つの醍醐味であるこの世界。
それはやはり「手作り」ならではの可能性だと思っています。
この際「自作マイク」「マイクの自作」というマイナーな呼び方ではなく、積極的な自作である「マイクロホン・クラフト」というのはどうでしょう・・・
そして作られた物は「クラフト・マイクロホン」とします、いかがでしょうか。
Shinさんの方向性としては「自作マイク」という何とも頼りないイメージのものではなく、試作実験以外ではIndustrial designまで取り込んで自作臭のないクラフトマイクを常に指向・模索してまいります。
全公開をムネとしていますが、一部オリジナルデザインの材料を明かすことの出来ない機種(fetⅡなど)がある事はまことに申し訳なく思います。
【この1年】
この1年、そんな私のマイクのManufactureing 化に関わる話が舞い込んできた。メジャー・レーベルCDで私のマイクロホンがほぼ全面的に採用された例などが引き金になっているようで大きな変化のあった年でもありました。
魅力にあふれる「マイクロホンクラフト」の世界に皆様を誘って一緒に喜び、悩み、楽しみを共有することこそが目的の「ShinさんのPA工作室」です。
それを特定1社の製品の一部になってしまってはこのブログも続けられませんし、閉じなければならないかも知れません。
マイクロホンのManufactureing 化はせっかくの話ではありますがお断りしました。
秋、新しく出会ったマイクカプセルメーカーの優れた製品群は私のクラフト熱に油をそそいだ。
忘れてはいけないのが「ファンタム式パナ改マイク」、これはまだまだ進化させたい主要アイテム。
フロントメッシュによるデザイン革命、インピーダンス変換・平衡AMP部とマイクの分離による新しい可能性と、もはや来るところまで来た?
いや、まだまだある。
【来年】
・美しく完成度の高いクラフト・マイクの立案とご提案、デザインもひとひねり加えた魅力あるマイクのご提案。
・新しいカプセルを使用した製作の提案と紹介
・単一指向性のクラフト上の難しさ回避の模索
・「ファンタム式パナ改マイクロホン」の更なる可能性追求
・ダイナミックマイクの高出力化
・超指向性マイクの現代的アプリケーション追求
・MESM(ICマイク)の実用性追求
・バウンダリー・マイクの高度化
・あっと驚くノウハウとテクノロジーのご紹介
【気になる番外編】
2011年5月より、100%トラブルを起こすので「製作を中止してください」と赤書きして製作中止を訴えている4年前(2009年)の記事・・・「パナ改をわかりやすく1・2」の閲覧数がジワジワ増えていることに懸念しています。
http://ameblo.jp/shin-aiai/entry-10329674234.html
http://ameblo.jp/shin-aiai/entry-10334636778.html
元祖Linkwitz-Mod(パナ改)は優秀な音です、その反面そのまま作ったものは「やらなきゃ良かった」・・・と100%の方が大小トラブルを経験します。http://www.linkwitzlab.com/sys_test.htm :(Linkwitzさんのサイト)
つまり実用マイクロホンとして成り立たないのが「原典」であるLinkwitz氏の研究ノートの内容であり、これを以って神格化などいたしません。
またプラグインパワー・マイクや裸のマイクカプセルに配線しただけのマイク製作も私の方向性と大きく異なります。
http://ameblo.jp/shin-aiai/entry-11558711427.html
Shinはミニ・プラグ、ミニ・ジャックを使用したパナ改製作記事を4年前、3例ほど書きましたが、製作物に関しその後訴訟寸前となった大変危険な経験をしておりますので誰よりもこの恐ろしさを知っています。
計画されている方には重ねて中止を訴えます。
これらに「番外編」に関するメール質問を頂きますが記事にも注意書きをしているようにShinは一切お答えできませんのであしからずご了解ください。